当記事ではブログ管理人が実際に購入した上でおすすめできる2022年度賃貸貸不動産経営管理士試験対策テキスト・問題集・通信講座を紹介しています。賃貸不動産経営管理士試験受験生の参考になれば幸いです。
【2022年6月28日】賃貸不動産経営管理士試験まであと145日となりました!
昨年度の賃貸不動産経営管理士試験は、合格率こそ据え置かれたものの合格点が40点とものすごく高かったです。
市販テキストでの独学では不安な方、合格可能性を高めたい方は合格実績の高い通信講座を選んだほうが良いでしょう。
そんな方たちは「賃貸不動産経営管理士試験に本気で合格したい方へ」をご一読くだされば、と思います。(下線部クリックでジャンプします)。
※検索上位にある賃貸不動産経営管理士試験テキスト紹介記事の中には中身を読まずに紹介していると思われる者、古い情報のまま紹介しているものが見受けられます。くれぐれもご注意ください。
- 実質無料で利用できる教材について
- 賃貸不動産経営管理士試験対策の王道は公式テキスト
- おすすめテキストの条件
- 賃貸不動産経営管理士試験で最もおすすめするテキスト
- 一問一答集
- 次点のテキスト
- おすすめできないテキスト
- 直前予想模試
- 賃貸不動産経営管理士試験に本気で合格したい方へ
実質無料で利用できる教材について
◆「とりあえず賃貸不動産経営管理士でも受けてみるか」と思っている方や「今年賃貸不動産経営管理士を受けるかどうかまだ迷っている」方、そして「できるだけ安く賃貸不動産経営管理士試験の学習を」という方もいらっしゃると思います。
そういう方は、まずAmazonの無料サービスを試してみてはいかがでしょうか?
◆Amazonで実質無料で利用できる教材としておすすめできるのは、オーディオブックサービス(本の読み上げサービス)「Audible(オーディブル)」の初回登録30日無料を利用し、『2022年版 パーフェクト宅建士聞くだけ(全3巻)』を聞いて賃貸借・借地借家法を中心に学習することです。
『2022年版 パーフェクト宅建士聞くだけ(全3巻)』は12時間26分で宅建試験全範囲を一通り学習できます。もちろん賃貸不動産経営管理士試験では宅建全範囲の学習は不要なので、ポイントを絞って学習しましょう。
◆賃貸不動産経営管理士試験対策として、次の項目等の学習に利用すると良いと思います(耳からのインプットは記憶の定着にとても効果的です)。
- 賃貸借(9分13秒)
- 借地借家法-借家関係(16分52秒)
- 不動産物権変動(24分47秒)
- 抵当権(23分47秒)
- 連帯債務(8分43秒)
- 保証債務(10分9秒)
- 相続(21分03秒)
- 宅建業法の広告関連の規制等(8分15秒)
- 宅建業法の報酬額の制限(6分36秒)
- 税の基礎知識(5分29秒)
- 不動産取得税・固定資産税(14分29秒)
- 土地・建物の譲渡所得等(9分3秒)
- その他の国税(12分2秒)
これら13項目を聞くだけだけなら2時間50分28秒ですみます。
※賃貸不動産経営管理士試験対策なら全部聞く必要はありません。ただし、令和2年度賃貸不動産経営管理士試験では宅建業法(問16の重要事項説明)や景品表示法(問18)も出題されています。宅建業法についてはここに上げた項目以外についても聞いておいて損はないでしょう。
ナレーションは佐藤まり江さんが担当しています。スマホ・タブレットの読み上げ機構の無機質な音声とはまったく違い、とても聴きやすいです。1.3倍速までなら十分聞き取れますので、時間短縮につながります。※1.4倍速以上だと管理人は聞き取りにくくなりました。自分が聞き取れる速度を試してみて下さい。
なお、audibleサービスは登録したままだと月額¥1,500かかってしまいます。『2022年版 パーフェクト宅建士聞くだけ(全3巻)』を30日間無料期間で聞き終え、不要になった方は必ず退会手続きを済ませましょう。
賃貸不動産経営管理士試験対策の王道は公式テキスト

◆『令和4(2022)年度版賃貸不動産管理の知識と実務』が発売中です。
昨年版までにはなかった項目(例えば第5編「金銭の管理」第5章「金銭の分別管理」)は要注意です!!2022年度賃貸不動産経営管理士試験を受験する方は必ず本書・令和4年度版公式テキスト、あるいは本書にしっかり準拠している通信講座・市販テキストで対策しましょう。
◆令和2年度版までは「公式テキスト」と呼ばれていましたが、国家資格となってから発売された令和3年版から「公式テキスト」の表記が消えました。
とはいえ、本書は賃貸不動産経営管理士講習指定テキストですので、当記事では令和4年度版も公式テキストと呼ぶことにします。
◆公式テキストは1,067ページもの分量があります。文字もびっしり詰まっています。
しかしながら、なんと索引がありません。
さらに、一般的なテキストならたいてい記載されている出題頻度による重要度ランクもありません。
公式テキストは、はっきり言ってものすごく勉強しにくいです。
重要度ランクも索引もなく、文字がびっしり詰まった1,000ページ以上のテキストを、頻出項目を調べながら丁寧に学習するとなると1時間に読み進められるのは20ページ程度でしょう。
◆それでもこのテキストは賃貸不動産経営管理士試験対策として王道なのです。
なぜなら、賃貸不動産経営管理士試験は公式テキストからの出題率が極めて高く、しかも公式テキストの文言ほぼそのままもしくは数ヶ所改変しているだけの文章が肢問として数多く出題されてきた事実があるからです。
実際に平成29年度試験問題で確認したところ、公式テキストからの出題率はなんと98.1%でした【賃貸不動産経営管理士試験:公式テキストからの出題率(平成29年度) 】。
令和2年度試験でも公式テキストからの出題が50問中45問もありました。令和4年度試験においても公式テキストから少なからず出題されると思われます。公式テキストもしくは公式テキストにしっかり準拠している教材での学習は必須です。
特に、令和4年版公式テキストにはこれまでなかった会計分野(会計の基礎、金銭の分別管理、賃料収入の収益計上)が初導入。試験に出さないほうが考えにくいので、必ず目を通す、もしくは準拠したテキストでの学習が必須となります。
◆繰り返します。公式テキストをメイン教材として学習することは賃貸不動産経営管理士試験対策の王道です。
ですが、1時間に20ページ程度のペースだと公式テキストを1周するだけで50時間もかかってしまいます。1日の勉強時間をあまり捻出できない社会人受験生は効率良く学習できる教材を選択するほうが賢明です。
◆管理人が知る限りで最も効率良く学習できるのは、賃貸不動産経営管理士試験全範囲を20時間弱の動画講義で1周でき、なおかつ質問回数無制限のアガルートアカデミー【賃貸不動産経営管理士】2022年合格目標総合カリキュラムです。
アガルート講座の令和3年度賃貸不動産経営管理士試験の合格率は70.25%。令和3年度賃貸不動産経営管理士試験の合格率が31.5%だったのに対し、アガルート講座の令和3年度賃貸不動産経営管理士試験の合格率は70.25%。とても高い合格率です。
今年度試験の合格可能性を上げたい方、市販テキストでの学習が不安な方は利用を検討しても良いと思います。「賃貸不動産経営管理士試験に本気で合格したい方へ」(下線部クリックで該当箇所にジャンプ)をご参照ください。
おすすめテキストの条件
◆賃貸不動産経営管理士試験はまだ7年分しか過去問がありません。このため資格スクール・講師でも「今年のヤマ」を予測しにくいです。
このような状況で受験生がすべきことは、出題頻度の高い分野、そして新たに公式テキストに加わった分野を絶対に落とさないようにすることに尽きます。
また、平成29年度試験に予告なく個数問題・組み合わせ問題を投入してきたように突然の試験難化がいつ起きてもおかしくないのが賃貸不動産経営管理士特徴の一つです。
したがって、過去問レベルから逆算して編集したかのような簡素な説明のテキストでは対応できない恐れがあります。
この点をカバーするため説明が丁寧なテキストもしくは通信講座での学習が必須です。
◆賃貸不動産経営管理士試験対策として取り得る方策は
- 令和4年版公式テキストに準拠しているテキストで、
- 丁寧に説明されているものを使い、
- 出題頻度が高い分野から重点的に学習する
ことです。
ではどのようなテキスト・問題集を選べば良いでしょうか?
◆取り得る方策と一部重複しますが、選ぶべきテキストの条件は次の3つを満たしたものです。
- 最新版公式テキストに準拠している
- 説明・出題頻度がしっかりしていて説明が丁寧
- セットになっている問題集がある(過去問7年分を記載したもの)
市販テキストのうち、この条件を満たすのは、
1.『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』日建学院
2.『賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ』LEC
3.『みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』TAC
だけです。
ただし、『みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』2022年度版には最新版公式テキストの会計分野に関する記述がないという致命的欠陥があります。
また、『賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ』2022年版は説明がとても簡素です(丁寧に説明されているテキストではないのです)。
注:その他の市販テキストもありますが、内容を絞り込みすぎていたり、セットになる問題集がなかったり、セットになる問題集があっても過去問5年分しか収録してなかったり・・・おすすめできません。
◆このような状況から、管理人は『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』おすすめしています。ちなみにこのシリーズの直前予想問題集の昨年度版はテキストの該当ページが記載されていてきちんとリンクしてありました(他社はリンクされてませんでした)。
賃貸不動産経営管理士試験で最もおすすめするテキスト
管理人がおすすめするのは『2022年度版賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』と『2022年度版賃貸不動産経営管理士過去問+賃貸住宅管理業法』です。
『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』は市販テキストの中で説明が最も丁寧です。
賃貸不動産経営管理士 基本テキスト
◆2022年度版の総ページ数は2021年度版の467ページから438ページと若干コンパクトになりました。それでも、本書は公式テキスト以外では最も丁寧で最も詳しく編集されている賃貸不動産経営管理士試験テキストです。
例えば、毎年出題されている定期建物賃貸借については、本書はpp.131-135の5ページ全部を使って説明している一方、『みんなが欲しかった!』ではpp.154-156のほぼ3ページ、『トリセツ』ではpp.32-33の2ページ+p.34の4行でした。
出題内容によっては『みんなが欲しかった!』と『トリセツ』では対処できないかもしれません。ご注意ください。
今年は50問となってから2年目の試験です。ただ、賃貸不動産経営管理士が国家資格になったため難易度を上げる可能性は否定できません。
細かい知識を問う問題が増えるのか、それとも過去に出題されたことがない項目から出題されるのかはまったく予想できませんが、管理人は丁寧に解説しているテキストで学習するほうが試験に対応しやすいと考えます。
◆『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』は、過去7年の出題頻度によって4段階(S:過去7年毎回出題、A:過去7年で4〜6回出題、B:過去7年で1〜3回出題、C:出題なし)のランクと各項目での出題年度が記載されています。頻出項目への目配りがしやすいです。
ランクS・Aの学習が必須なのは言うまでもありませんが、ランクB、ランクCの問題も要注意です。なぜなら、令和3年度試験で初めて出題された問題はランクBに分類せざるを得ないからです。
ランクCについても、例えば本書の令和元年度版でランクCだった住宅セーフティネット法は令和2年度試験で出題されています。
まだ出題されていないためランクCになっている請負や賃貸住宅標準管理受託契約書にも必ず目配りしておきましょう。
◆なお、第4章「賃借人入居中の金銭管理業務」の「1 賃料等の会計上の取扱い」は今年の公式テキストから導入されたものです。第4章の出題ランクはSになっていますが、「1 賃料等の会計上の取扱い」については過去の出題がありません。それでもこういった新項目は出題される可能性を考えてきっちり対策すべきです(『2022年度版みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』には会計についての記載がありません。くれぐれもご注意ください)。
◆本書の構成は7編40章。1日2章こなせば20日で1周できる計算にはなります。
とはいえ、説明が丁寧なだけあって学習には相応の時間がかかります。特に第3編賃貸借契約は13章もあります。残り日数が少なくなると余裕がなくなります。早め早めに準備を始めるほうが賢明です。
まずは優先順位の高い項目(S・Aランク)および賃貸住宅管理業法について本書で学習した項目について『2021年度版賃貸不動産経営管理士過去問+賃貸住宅管理業法』で過去問を解きながら重点的に学習しましょう。次いでBランク問題を、それから過去問がないCランク項目の順に学習し、少なくとも3〜5周はこなしましょう。
本書の購入レビューはこちらです。>>>購入レビュー】賃貸不動産経営管理士基本テキスト(2022年度版) - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログ
◆本書と連携しているのは『2022年度版 賃貸不動産経営管理士 過去問題集』です。
『2022年度版 賃貸不動産経営管理士 過去問題集』は肢ひとつひとつに本書への対応箇所が記載されており、丁寧に編集されています。
必ず本書と併用しましょう。
購入レビュー】賃貸不動産経営管理士過去問題集 2022年度版 - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログより転載します。
◆2022年度版には平成27年度〜令和3年度賃貸不動産経営管理士試験過去問のうち精選した218問および賃貸住宅管理業法のオリジナル問題を32問の合計250問を収録しています。
◆見開きの左ページに問題、右ページに解答・解説を掲載しています。右ページ解説部分の下には各肢にいたるまで『2022年度版賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』の該当箇所が載っています。
解説は要点もしっかりまとまっていますので必ず参照しましょう。
◆昨年度版と同じく、問題は出題分野毎に収録されており、オリジナル問題を除く過去問には出題頻度(S〜Cランク)がきちんと示されています。
ランクの分け方は以下となっています(「本書の利用法」p.5からそのまま引用)。
S:過去7回以上出題
A:過去4〜6回出題
B:過去2〜3回出題
C:過去1回出題
出題頻度による重要度ランクがないテキスト・問題集はおすすめできません。なぜなら、高得点率を要求される賃貸不動産経営管理士試験において、頻出問題は絶対に落としてはいけないからです。S・Aランクの過去問は何度も繰り返しましょう。
◆法改正等で更新が必要な問題には「改」マークが施されています。ただし、登録制度から出題された問題など、すでに成立しなくなった過去問は収録されていません。
◆2020年度版の本書のボリュームは347ページ、2021年度版は409ページ、そして本書は531ページと増量されています。過去問が積み上がるので当然ですが、その分対策にはより時間がかかってしまいます。早めに学習を始めましょう。
◆本書で残念なのは目次(索引)が貧弱なこと。例えば「平成30年度問40(p.476)を解きたい」と思っても素早くたどり着くことができません。宅建の過去問題集の中には各年度全問について何ページに記載されているかを巻頭に載せているものがあります。来年度版での改善を強く望みます。
一問一答集
マンガで始める!版賃貸不動産経営管理士 要点整理&〇×問題 2022年度版

◆「○×問」は「マルペケもん」と読みます。
昨年版は要点整理+一問一答集でした。
2022年度版はリニューアルされ、賃貸不動産経営管理士試験の主要6分野(「管理受託契約」、「管理業務として行う賃貸住宅の維持保全」、「家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理」、「賃貸住宅の賃貸借」、「賃貸住宅管理業法」、「管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務」)についてポイント解説と○×問題すなわち「一問一答」を収録。しかも、6分野それぞれについて導入マンガが掲載されています。
導入マンガは初の試みです。評判が良ければ来年度も継続されるでしょう(評判が悪ければなくなりますが・・・)。
◆本書は索引含め306ページ。収録されている○×問題すなわち「一問一答」は455問です。昨年度版は253ページ・400問でした。
◆一問一答の問題は基本的なものばかりです。本書のポイント解説・一問一答をメインに勉強するのはおすすめできませんが、コンパクトなので要点整理・復習用として常に持ち歩くには適しています。サブテキスト・サブ問題集として活用しましょう。
◆残念ながら『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』とは連携していません。その分、どのテキストを選んでも本書が邪魔にはなることはありません。
購入レビューはこちらです。→マンガで始める!賃貸不動産経営管理士要点整理○×問2022年度版購入レビュー - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログ
次点のテキスト
2022年版賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ テキスト&一問一答
◆購入レビューから転載します。
>>>購入レビュー:2022年版賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ テキスト&一問一答
◆LEC講師である友次正浩先生による賃貸不動産経営管理士試験用テキストです。
正直言ってあまりおすすめできません。
管理人は宅建テキスト・問題集のレビュー記事も書いており、そこでは友次先生のテキストを一番のおすすめにしています。最も完走しやすいテキストだからです。
「完走しやすい」というのは要点が簡潔にまとめられていてテキスト全体のページ数が少ないことを指します。さらに言えばフルカラーでフォントの種類・大きさ・色が読みやすく編集されています。初学者が最初に手に取る市販宅建テキストとして最適です。
では、本書『2021年版賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ テキスト&一問一答』はどうでしょうか?
よく言えばポイントを押さえて無駄を極力省いているテキストです。
しかしながら、裏返せば内容が簡素なことに他なりません。
内容が簡素だとどうなるのでしょうか?
◆2021年度試験は合格点が40点でした。合格点が史上最高になったのは、ひとつひとつの問題が易しかったからです。易しい問題を取りこぼさなかった受験生が合格できたのが去年の試験でした。
さて、2022年度賃貸不動産経営管理士試験も昨年同様の問題が出るでしょうか?
それは誰にもわかりません。
賃貸不動産経営管理士試験は予告なく難易度のギアを上げてきた実績があります。平成29年度試験では個数問題・組み合わせ問題をいきなり出題しました。令和元年度試験ではそれまで50%あった合格率をいきなり36.8%に引き下げました。令和3年度試験では合格点を40点、すなわち得点率8割じゃないと合格できない試験にしました。
2022年度試験については昨年並みの合格点とならないように問題ひとつひとつの難度をぐっと上げてきてもおかしくありません。この場合、簡素なテキストでは対応できない可能性がつきまといます。
もちろん、このことはどのテキストでもあるうることではありますが、なにしろ『2022年版賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ テキスト&一問一答』のテキスト部分は246ページしかありません。
これは『2022年度版みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』の72.3%、『2021年度版賃貸不動産経営管理士基本テキスト』の56.1%にすぎません。文字通り「薄い」テキストなのです。
◆賃貸不動産経営管理士試験の難易度がどうなるかは誰にも予測できません。
宅建のように詳細かつ膨大な分析・研究がなされている資格試験の場合、合否を分けるのはいわゆるAB問題という「大多数の受験生が正解できる問題」です。受験生はAB問題を落とさないよう頻出事項を繰り返し徹底することが合格への近道です。
一方、賃貸不動産経営管理士試験はそうはいきません。
宅建と違ってまだ試験の歴史が浅いため、要点を絞りすぎたテキストでは本試験に対応できないかもしれないのです。
以上の理由により、賃貸不動産経営管理士試験の対策テキストとして、本書『2022年版賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ テキスト&一問一答』はあまりおすすめできません。
◆とはいえ受験生に紹介できる賃貸不動産経営管理士テキストは、本書と『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト』だけというのが現状です。
本書は『みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』とは違って会計についても収録しています(『みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』には会計部分が見当たりませんでした)。
会計は今年度の出題が予想されます。かならずおさえておきましょう。
◆なお、本書の一問一答は合計175問。
一方、すでに紹介した『マンガで始める!賃貸不動産経営管理士 要点整理&○×問 2022年度版』は455問を収録しています。一問一答問題集が必要な方は『マンガで始める!賃貸不動産経営管理士 要点整理&○×問 2022年度版』のほうが良いでしょう。
◆『トリセツ』の問題集はこちらです。
目次の順はテキストに合わせてあるのみで、テキストと連携していません。この点を承知の上で購入するかどうかご検討ください。
おすすめできないテキスト
TAC「2022年度版みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書」
購入レビュー】みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書(2022年度版) - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログより転載します。
本書はおすすめできません!!
なぜなら、公式テキスト『令和4(2022)年度版賃貸不動産管理の知識と実務』第5編で新たに設けられた『金銭の分別管理』(会計の基礎知識)に該当する記載が一切ないからです(実際に購入して中身を最初から最後まで2回読んで確かめましたが、書いてありませんでした)。
公式テキストに記載されていることがすべて出題されるわけではありませんが、もし会計について出題された場合、このテキストでは対応できません。おすすめできません!!
ただし、過去問集を『2022年度版 みんなが欲しかった! 賃貸不動産経営管理士の過去問題集』にする場合は、本書を過去問専用テキストと割り切ってしまえば使い途はありますので、紹介しておきます。
◆本書はフルカラーを採用し、イラストもふんだんに使われています。
しかしながら、文字サイズ・色・フォントの種類も多用されているためテキスト自体は読みにくく感じました。特にテキスト本文のフォントがやや小さく細いです。Amazonの該当ページ(上の「Amazonで探す」ボタン)にテキスト画像が掲載されていますので、購入前にかならず確認して自分に合うかどうかご検討ください。
肝心の内容ですが、索引含めて340ページとコンパクトにまとまっています。
その分、説明不足の点が見受けられます。
◆ひとつだけ例を挙げておきます。管理受託契約の締結時の書面の交付についてです。
管理受託契約の締結時の書面の交付は「電磁的方法による情報提供」ができます。では、「電磁的方法」とは具体的に何を指すのでしょうか?
管理受託契約の締結時の書面の交付については、『2022年度版みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書』のp.33に載っています。ただし、「電磁的方法による交付・・・・・貸主の承諾があれば、管理受託契約締結時の書面を電磁的方法によって提供することができます」としか書かれておらず、具体的な「電磁的方法」については記載がありません。さらに言うと、貸主の「承諾」を得るポイントについても一切記載がありません。
細かいことではありますが、具体的な電磁的方法や貸主の承諾を得るポイントについて出題された場合に対応できないかもしれません。
このように、細かい論点について問われたら本書では対応できないかもしれないことは頭に入れておいてください。
一方、建物・設備についてはフルカラーイラストのおかげでよりイメージしやすくなっています。とはいえ、公式テキストの範囲を超えた記載がみられます。不要な情報です。例えば自動火災報知設備では公式テキストに記載されていない壁や天井からの設置距離まで書かれています。
◆以上から、本書は記載すべき情報が不足している一方で記載不要な情報が多いことによるアンバランスなテキストと言えます。
※6月15日時点で5箇所の訂正点があります。かならず正誤表をご確認ください
>>>https://bookstore.tac-school.co.jp/pdfdb/errata/1101/110103.pdf?1655350629
◆昨年度の当記事では本書を「次点のテキスト」として紹介しましたが、今年度は「おすすめできないテキスト」とせざるを得ません。
ただし、セットになっている問題集『2022年度版 みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の過去問題集』は、目次に各年度の全問について掲載ページを記載しているため、特定年度の特定の問題にアクセスしやすいメリットがあります。あくまで「過去問集」としてのみ利用すると良いかもしれません。
購入レビュー】みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の過去問題集(2022年度版)から転載します。
◆賃貸不動産経営管理士試験過去問7年分のうち294問について、見開き2ページで過去問(左)と解説(右)を記載しています。
「法改正により削除」した6問以外について、法改正等を反映したものについては「H30-問3改」のように「改」マークが施されています。
ただし、そのような問題の中にはかなり改題してあって過去問の範疇を超えていると思われるものまで含まれています。
また、解説は『賃貸不動産経営管理士 過去問題集 2022年版』ほど詳細ではありません。
◆解説ページの右上には『2022年度版 みんなが欲しかった! 賃貸不動産経営管理士の教科書』の該当箇所が表示されています。しかしながら、『賃貸不動産経営管理士 過去問題集 2022年版』のように全ての肢についてのテキスト該当ページまでは記載されていません。『賃貸不動産経営管理士 過去問題集 2022年版』のほうが受験生には親切です。
◆説明の丁寧さ・テキストとの連携度・成立しなくなった問題についてオリジナル問題を収録するなど、内容そのものは『賃貸不動産経営管理士 過去問題集 2022年版』のほうが上です。
ただし、本書が『賃貸不動産経営管理士 過去問題集 2022年版』より優れている点が1つあります。それは、目次に年度別問題の掲載ページが表示されているため、特定の過去問にすぐアクセスできることです。本書の最大のメリットです。
このメリットを重視するかどうかは手に取る受験生次第です。
◆各問には重要度がA・B・Cの三段階で表記されています。
ただし、気になることがあります。それはp.302(平成30年度問24)の賃貸借の更新がCランクになっていることです。
賃貸不動産経営管理士試験での最重要分野のひとつが借地借家法(借家)です。なかでも賃貸借契約の更新はR2問28・H30問24・H29問20・H27問19で出題されており、『賃貸不動産経営管理士 過去問題集 2022年版』ではAランクとなっています。
このように、Cランクと表記されている問題にも重要なものが含まれているものがある以上、本書の重要度ランクをそのまま信頼して良いか疑わしいケースが見受けられます。
◆とはいえ、過去問7年分300問中296問について法改正対応・改題している上、年度別全問の掲載ページまで付されているのは本書だけです。内容はともかく、現状で最も使い勝手の良い賃貸不動産経営管理士問題集とだけは言えます。
直前予想模試
直前予想模試は賃貸不動産経営管理士資格研究会(日建学院)、TACからの発売が確定しています(LECも発売すると思われます)。3社の昨年版についてはすべてレビューしましたが、テキストとリンクしてあったのは日建学院だけでした。
このため、今年度は日建学院の直前予想模試のみをレビューする予定です。
レビューは発売後となります。発売予定は7月末です。
賃貸不動産経営管理士 直前予想問題集 2022年度版
発売は7月29日頃です。それまでは昨年版のレビューを掲載しておきます。ご了承ください。
※直前予想模試はやりっぱなしにするのではなく、弱点の可視化と補強に活用しましょう。
◆2020年度に引き続き、2021年度版の予想問題(予想模試)も基礎・標準・難解の3レベル各50問を収録しています。
基礎問題は個数問題・組み合わせ問題ゼロ、標準問題は組み合わせ問題1、難解問題は個数問題4・組み合わせ問題2となっています。基礎→標準→難解となるにつれ、個数問題・組み合わせ問題の数のみならず、論点の細かさもアップしています。
◆具体的な問題を多数あげるのは予想問題集のレビューとしては不適切なので、「賃貸住宅の定義」についてだけ紹介しておきます。
- 基礎問題での賃貸住宅の定義に関する問題(問5)は、市販テキストを読まずとも一般常識だけで正解できる設問となっています。とても簡単です。
- 標準問題では(問4)、一般常識だけでは解けない設問となっていますが、基礎知識があれば正解肢がわかります。
- 難解問題(問4)では、基礎知識に加え、個別のケースで賃貸住宅に該当するかしないかについての知識がないと正解できない設問となっています。
本試験でどのレベルの問題が出題されるかのかは誰にもわかりませんが、丁寧に解説されているテキストで学習するようにしてください。
◆本書は『2021年度版賃貸不動産経営管理士基本テキスト』と連携しています。各肢問についてまで該当ページが記載されています(日建学院・TAC・LECの中で唯一テキストと連携しています)。
◆3レベルそれぞれの目標正答率が付されていますが、結果に一喜一憂せず弱点のあぶり出しに用いるのが良いと思います。
巻頭の重要数字攻略ドリルは試験直前のポイントチェックにとても有用です。
◆個別紹介記事は賃貸不動産経営管理士直前予想問題集(2021年度版)購入レビューをご参照ください。
◆訂正箇所が公表されています。かならず正誤表にてご確認ください>>>訂正)賃貸不動産経営管理士 直前予想問題集 2021年度版 - 建築資料研究社 BOOKS & MAGAZINES
賃貸不動産経営管理士試験に本気で合格したい方へ
◆賃貸不動産経営管理士は、国家資格化に伴って仕事上必要になる方や就職・転職のために必要とする方が今後大幅に増えると思われます。
しかしながら、賃貸不動産経営管理士試験は「受験生の7割が不合格となる試験」になってしまいました。
本気で賃貸不動産経営管理士試験に合格したいのであれば、もはや「簡単に合格できる資格試験ではなくなった」ことをぜひ自覚してください。早め早めに勉強し始めることを強くおすすめします。
◆特に、次の3項目に当てはまる方は少しでも合格可能性を上げるため、合格実績の高い=合格率の高い資格スクール・通信講座の活用を積極的に検討するべきです。
なぜなら、良い教材を使って効率的に学習でき、しかも学習の進捗状況を管理しやすい上、わからないところを質問できるからです。
- これまで資格試験を受験したことがない方やなかなか資格試験に合格できない方
- 何から勉強したらいいのか考えあぐねている方
- 本気で今年の合格を目指す方
◆おすすめできるのは次の3つをすべて満たしている講座です。
- 講座受講生の合格率をHPに記載している
- 講座に質問機能(質問回数無制限が望ましい)がある
- フルカラーのオリジナルテキストが料金に入っている
管理人が知る限りでは、これら3点を満たしているのはアガルートアカデミーの賃貸不動産経営管理士講座だけです。
◆オリジナルテキストを作成するには、講座範囲を熟知し、どこが重要なのか、どこが試験で出題されやすいか、法改正点はどこか、と言った試験合格に必要な箇所の選別といった教材研究能力が不可欠です。
アガルートの賃貸不動産経営管理士講座担当は工藤美香講師です。テキストには設備関連の図ひとつにも工藤講師の細かい指示が入っています。
テキストはこうして作るよ
— 工藤美香(アガルート) (@mikakudo_ag) March 14, 2020
入れ込んである図は、制作の方が私のこうしたい!ってメモ程度からここまでにしてくれます✨
水の位置もう少し高くねとかすごい細かい注文をしても完璧にしてくれる
私1人で出来る事は限られてるから、
仕事でも、やって貰って当たり前じゃない事は忘れずにいたい pic.twitter.com/DaCc4Zsian
ちなみに令和2年度試験の問49は解答速報の正解肢が各社で2と3に別れました。資格スクール・講師の中には当初2にしていたのを3に変更したり、3を2に変更したりしていた所もありましたが、試験日当日から解答を2とし、その後一切変更しなかったのは工藤講師だけでした。
◆アガルートは合格実績も際立っています。令和3年度賃貸不動産経営管理士試験の講座受講生合格率は92.3%。令和3年度試験の合格率31.5%の2倍強という実績です。
管理人は宅建受験のとき8万円ほどかけて教材を購入して勉強しましたが、プロの手による良く練られた教材を使うと、本当に効率良く学習できることを身を持って思い知りました。
少しでも合格可能性を上げたい方は検討してみて損はありません。
◆アガルート【賃貸不動産経営管理士】2022年合格目標総合カリキュラムには以下の1〜4の講座と5〜7のフォローアップが含まれています。
- 総合講義:オリジナルのフルカラーテキスト付き動画講義
- 過去問解析講座
- 総まとめ講座
- 解説講義付き直前ヤマ当て模試全2回
- Facebookグループ内での質問制度(回数無制限かつ工藤講師が直接返信)
- 学習開始時のガイドとして視聴するオリエンテーション動画
- 受講生からのアンケートをもとに月1回配信されるホームルーム動画
Facebookグループでの質問制度は、講師が直接質問に返信するだけではなく、他の受講生の質問についても閲覧できます。
ネットにいろんな情報が普及したとは言っても賃貸不動産経営管理士試験については宅建ほどではありませんので、自分であれこれ調べるのは大変です(まず条文にあたらなければならない上、調べたことが妥当かどうかもわかりません)。まして、公式テキストの改訂箇所を調べるのは受験生には不可能です。
工藤先生におまかせしたほうが得策だと思います。
アガルートの【賃貸不動産経営管理士】2022年合格目標総合カリキュラムは税込¥87,780です(総合講義のみなら税込¥43,780)
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・総合カリキュラムは税込¥87,780→税込¥61,446
・総合講義は税込¥43,780→¥30,646
総合カリキュラムは¥26,334も割引、購入しやすくなりました!
※アガルートでは最長12回払いまでの分割手数料¥0となっています!!(2022年6月30日まで!)「お支払い方法・お届け時間等の指定」でお支払い方法を【分割払い(教育クレジットローン)】を選択して申し込みを完了させてください。
「割引価格でもまだ高いなあ・・・」そう感じるかもしれませんが、令和4年度試験で合格できなければ次年度も勉強しなければなりません。お金を取り戻すことはできますが、時間を取り戻すことは誰にもできません。
合格可能性の高い教材を選び、令和4年度試験で合格しておいたほうが良いと思います。
◆教材が届いたら、まずはテキストに対応している動画講義全部をできるだけ早く視聴して試験範囲を把握し、それから賃貸不動産経営管理士試験での最重要ポイントのひとつである賃貸借契約と賃貸住宅管理業法を、できるだけすみやかに学習してしまうことをおすすめします。
Facebookグループにもすぐに入り、いつでも質問できるようにしておきましょう。
Facebookグループではグループ内の他の方による質問と、その質問への工藤講師からの返信も閲覧できます。こちらもとても参考になります。