【2025年2月13日】
LEC『出る順宅建士 合格テキスト』2025年版①権利関係、②宅建業法、③法令上の制限・税・その他の購入レビューです。
※3巻とも2025年版にアップデートしました。
◆すべての宅建受験生におすすめするのがAudible版『パーフェクト宅建士聞くだけ 』です。
『パーフェクト宅建士聞くだけ 』はAmazonのAudible(オーディブル)というオーディオブックサービスのコンテンツ。
『権利関係』、『宅建業法』、『法令上の制限』の3巻合計12時間34分で宅建試験の範囲を耳から学習できます。※5月23日に2025年版にアップデートされました。
「Audibleの無料お試し」を利用すると『パーフェクト宅建士聞くだけ 』を料金不要で30日間聞けます。
◆Audibleを再生するとプロのキャスター・俳優のナレーションによる読み上げが始まります。
読み上げ、というとスマホ・タブレットでの読み上げ機能をイメージするかもしれませんが、『パーフェクト宅建士聞くだけ』のナレーションは合成音声とは比べものになりません。とても聞きやすいです。
◆過去10回の宅建試験を分析したところ、「正解率80%以上の易しい問題=易問」及び「正解率60〜80%の標準問」が74%出題。
つまり宅建試験50点満点のうち37点は易問と標準問である、易問と標準問を取れば宅建試験に合格できるのです。
易問と標準問をきっちり得点するためのベースは、なんと言っても確かな基礎知識。
まずは『パーフェクト宅建士 聞くだけ』を入手しておきましょう。
LEC『出る順宅建士 合格テキスト』 基本データ
◆最近の宅建テキストは分冊版が目立ちますが、LEC『出る順宅建士 合格テキスト』は分冊なし、3冊シリーズとなっている宅建テキストです。
このテキストは次の3冊から成っています。
- 権利関係(430頁)
- 宅建業法(305頁)
- 法令上の制限・税・その他(473頁)
※ページ数はいずれもテキスト部分のみ(巻頭の「はしがき」、「本書の使い方」および巻末索引は含まず)。
総ページ数は1208ページにもなります。
ブログ管理人が知る限り、市販の宅建テキストでは最大の分量を誇ります。
3冊を常時持ち運ぶには重すぎますが電子書籍版(Kindle、楽天Kobo)があります。
書名 | 出る順宅建士 合格テキスト |
---|---|
価格 | |
Kindke版の価格 | ②宅建業法¥2,156 税・その他¥3,000 |
分冊の有無 | |
ページ数 (索引除く) |
②宅建業法305頁 税・その他473頁 |
発行所 | |
発行日 | ②:2024年12月25日 ③:2024年12月30日 |
色 | |
付録 | |
ネットサービス | |
著者名 | LEC総合研究所 宅建士試験部 |
LEC『出る順宅建士 合格テキスト』詳細 レビュー
『出る順宅建士 合格テキスト』各巻の共通事項
◆はっきりお伝えしておきます。
本書は宅建初学者向けではありません。初学者には決しておすすめしません。
第1の理由はその分量の多さです。
本書は3冊で1200ページもの分量があります。
当サイトで初学者向けにおすすめしている宅建テキストは概ね600ページ程度。その2倍の分量があるため、読み通すのにより労力がかかります。
第2の理由は条番号のみならず条文までをも掲載していることです。
宅建試験で覚えておくべき条番号は、宅建業法34条の2、宅建業法35条、宅建業法37条、農地法3条・4条・5条程度。
条番号を覚え、さらに条文を学習するのは決して悪いことではありませんが、初学者がそこから始めるのは荷が重いです。宅建試験合格のためだけならそこまでの学習は必要不可欠ではありません。
◆本書は初学者にはおすすめしませんが、より詳しい宅建テキスト・条番号及び条文を記載している宅建テキストで学習したい受験生にとっては本書は強い味方となります。
宅建試験は法律から出題されます。条文の知識をきちんと持っている方とそうじゃない方では前者のほうが知識の正確性は上回ります。
宅建試験を不合格になったことがある受験生=宅建既学者で条文も含めて学習したいと考えている場合は本書が第一選択肢となります。
さらに、宅建試験はあくまで通過点に過ぎず、より難易度の高い法律系試験合格を目指す受験生にも本書をおすすめします。
初学者の場合、今から宅建本試験まで毎日150分以上学習時間が取れるなら本書も選択肢に上がるかもしれません。
また、他のテキストを使っている初学者・既学者が本書のKindle版・楽天Kobo版などの電子書籍を購入してスマホ等でいつでも調べ物に活用するのも献策です。本書以上に詳しくてKindle版もある市販宅建テキストは今のところ存在しないからです。
※出る順宅建士合格テキストは市販宅建テキストとしては最大の分量を誇りますが、それでも成年後見監督人についての記載はありません。また、令和4年度宅建試験問7で出題された失踪宣告についての記載もありませんでした。管理人が購入したテキストのうち成年後見監督人および失踪宣告の両方についての記載があるのは『パーフェクト宅建士 基本書』だけでした。ただし『パーフェクト宅建士 基本書』の電子書籍版はありません。
◆各章には重要度ランク(A・B・C)と過去10年間の出題傾向が、各項目には過去10年間の出題問題数(例えば取得時効は過去10年間で5回出題など)が付されています。
さらには各章に配置されている「合格ステップ」にも重要度ランクが付されています。
各章の中にも重要度ランクがあるため、例えば「Cランクの合格ステップは後回しにする」、など学習強度によりきめ細かいメリハリを付けられるのが大きなメリットです。
◆重要事項は黒太字と赤太字で強調されています。赤太字は赤シートをかぶせると読めなくなりますが、他の文字(枠のタイトル)なども読めなくなります。赤シートを使っての学習用にはデザインされてません。
テキスト本文は明朝体ですが、その他のフォント(欄外の「アドバイス」・「プラスα」等」の文字は小さいものの)は読みやすいです。
◆本書による学習の流れは次の通り。
①ケーススタディ→②本文テキストによる説明→③ケーススタディの解答→④重要条文の確認→⑤まとめの合格ステップ→⑥一問一答
他の他テキストの学習工程は⑤(+若干の説明)と⑥のみの場合があるのに対し、本書は学習工程が手厚くなっているのがわかります。
ただし、各巻によってケーススタディ数・合格ステップ数・一問一答問題収録数が異なるためすべての学習工程が①から⑥の順に進むわけではありません。
以下、各巻の特徴について紹介します。
『出る順宅建士 合格テキスト①権利関係』購入レビュー
◆『出る順宅建士 合格テキスト①権利関係』はケーススタディ中心に学習を進めます。次の画像には「ケーススタディ1-1」が掲載されています。
ケーススタディで事例を提示し、その解となる知識を学習することによって宅建試験で出題される論点を学んでいきます。
とりわけ『出る順宅建士 合格テキスト①権利関係』はケーススタディ数が87と3冊の中では最多です。
権利関係は多くの受験生が苦手とする宅建試験の中で最も点を取りにくい分野。その対策として『出る順』の中でも学習工程をもっとも手厚くしています。
とはいえ、内容自体は基本的事項中心です。
『出る順宅建士 合格テキスト①権利関係』の合格ステップの重要度ランクは、
- Aランク57
- Bランク47
- Cランク8
となっています。
112の合格ステップのうち、92.9%がABランク。ほとんどが基礎・基本事項です。重要条文および一問一答126問とともにしっかり学習しましょう。
『出る順宅建士 合格テキスト②宅建業法』購入レビュー
◆『出る順宅建士 合格テキスト②宅建業法』は合格ステップ中心に学習を進めます。次の画像には「合格ステップ1」が掲載されています。
『出る順宅建士 合格テキスト②宅建業法』のケーススタディ数は23。①権利関係とは異なり、テキスト本文(および図表)+重要条文+合格ステップ+一問一答での学習が主体となります。
『出る順宅建士 合格テキスト②宅建業法』の合格ステップの重要度ランクは、
- Aランク57
- Bランク6
- Cランク0
です。
63の合格ステップのすべてがABランク。重要条文および一問一答99問すべてをマスターしましょう。
『出る順宅建士 合格テキスト③法令上の制限・税・その他』購入レビュー
◆『出る順宅建士 合格テキスト③法令上の制限・税・その他』も合格ステップ中心に学習を進めます。次の画像には「合格ステップ1」と一問一答が掲載されています。
『出る順宅建士 合格テキスト③法令上の制限・税・その他』のケーススタディ数は14。テキスト本文(および図表)+重要条文+合格ステップ+一問一答での学習中心となります。
『出る順宅建士 合格テキスト③法令上の制限・税・その他』の合格ステップの重要度ランクは、
- Aランク51
- Bランク47
- Cランク20
です。
118の合格ステップのうち83.1%を占めるABランクステップを重点的に学習しましょう。Cランクは後回しでかまいません。ABランクの重要条文および一問一答109問はすべてをマスターしましょう。
※Cランク一問一答14問はABランク合格ステップを一通り終えてから解いてもかまいません。
『出る順宅建士 合格テキスト』ケーススタディ・合格ステップ・一問一答まとめ
◆各巻のケーススタディ数です。
- ①権利関係:87
- ②宅建業法:23
- ③法令上の制限・税・その他:14
ケーススタディが少ない巻は暗記事項が多い傾向にあります。しっかり覚えましょう。
◆各巻のランク別合格ステップ数です。
- ①権利関係:Aランク57、Bランク47、Cランク8
- ②宅建業法:Aランク57、Bランク6、Cランク0
- ③法令上の制限・税・その他:Aランク51、Bランク47、Cランク20
293の合格ステップのうち、ABランク265(90.4%)は必須項目です。
とりわけ宅建業法はABランクのみ。これらはすべてマスターしましょう。
◆本書収録の一問一答は『出る順宅建士 ウォーク問過去問』と重複している問題と重複していない問題があります。
各巻の収録問題数です。
- ①権利関係:126問(うち『ウォーク問』との重複は81問)
- ②宅建業法:99問(うち『ウォーク問』との重複は53問)
- ③法令上の制限・税・その他:123問(うち『ウォーク問』との重複は89問)
一問一答348問中、『ウォーク問』と重複していない125問は本書でしか解かないかもしれません。とはいえ、受験生にとってはどれが『ウォーク問』と重複しているのかどうかまで調べる必要はありません。全348問の正解率を100%にしておきましょう。
※"宅建試験に「出る!」問題"欄には『ウォーク問』の該当箇所を記載。テキストから問題集へのリンクも施されているので、まずは"宅建試験に「出る!」問題"欄に記載されている肢のみを一問一答として解いておくと良いでしょう。
インターネットアフターサービス
宅建テキストは、一度購入したらそれでOKというわけではありません。
宅建は毎年4月時点の法改正が試験範囲に入ります。出版時期によってはそこをカバーしていないテキストがあるのはある程度やむを得ません。
この点をフォローするのがインターネットアフターサービスです。
LEC『2025年版 出る順宅建士 合格テキスト』には、訂正表、法改正、統計情報等のインターネットサービスが用意されています。
目次の次のページにインターネット情報提供サービスについて書かれています。必ずチェックしましょう。
長所・短所
- 市販宅建テキストで最高の分量を誇る
- 条番号・条文を学習したい受験生および時間に余裕のある受験生向け
- 各章のみならず各項目にも重要度ランクがあるため、学習強度のメリハリがとても付けやすい
- インターネットアフターサービスあり
- 初学者がさくさく読み進められるテキストではない
市販宅建テキストで最も分量が多いのは本書LEC『2025年版 出る順宅建士 合格テキスト』です。
本書は「初学者がさくさくと繰り返し読みこなせる宅建テキスト」ではありません。条文も含めてがっちり勉強したい方向け宅建テキストです。
宅建テキストは「詳しければいいだろう」という安易な考えで選択すると「こんなはずじゃなかった」と後悔しかねません。本書をメインテキストとするかどうかはくれぐれもしっかり検討してください。
■宅建テキストについては宅建独学テキストおすすめ2025ランキング(初学者・既学者別) を、宅建マンガについては宅建マンガおすすめ2025ランキング6選【全購入レビュー】ご参照ください!
■2025年度宅建試験の試験日・申込日程等についてはこちらの記事をご参照ください。>>>宅建試験日(2025年)と申し込み日程・概要・自身の受験経験による合格へのアドバイスについて
■当サイトでは宅建試験本試験日の2025年10月19日15:00過ぎから解答速報および合格点・合格ライン予想をリアルタイムでお伝えします。自己採点にお役立て下さい。