【2021年4月4日更新】
『2021年版 宅建士基本テキスト タキザワ講義付き。』の購入レビューです。
2021年宅建試験合格を目指し、がんばりましょう。
【新着宅建教材案内】
1月26日発売なのでちょっと情報が遅くなってしまいましたが、『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』が実質無料で利用できます。おすすめです。
AmazonにAudible(オーディブル)というサービスがあります。いわゆるオーディオブック(本の文章を音声で聴く)です。
Amazon電子書籍サービスのKindleでもスマホ・タブレットの音声読み上げ機能はありますが、Kindle版宅建テキストは画像と認識されるため、音声読み上げ機能に対応していません。
耳からのインプットは記憶の定着にとても効果があります。でも、テキストCDやDVDは高価なものが多いです。
『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』も、販売価格は¥12,500と高価です。
でも、AmazonのAudibleを利用すれば、初めて登録する方は30日間無料で『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』を利用できます。しかもダウンロードしたものはAudibleを退会したあとでもそのまま利用できます。
このため、¥12,500の『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』の利用が実質無料となります(30日以内の退会手続きをお忘れ無く)。
そして、『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』の最大のメリットは12時間20分で宅建試験全範囲を一通り学習できること。
1日1時間15分聴けば10日で全範囲を1周できます。
実質無料かつ12時間ほどで宅建試験全範囲を1周できる製品版教材は、管理人の知る限りではこれだけです。
管理人はAudibleに登録したことがあるので、月額利用料¥1,500を払って『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』を聴いてみました。
『2021年版 パーフェクト宅建士聞くだけ (全3巻)』のナレーションは日建学院の教材でおなじみの佐藤まり江さんが担当しており、とても聴きやすいです。スマホ・タブレットの音声読み上げ機能とは比べものになりません。Amazonのページでサンプルを聴けますので試してみてください。
なお、当記事で紹介する紙版テキストの『2021年版パーフェクト宅建士基本書』と見比べながら聴いたところ、テキストをただ読み上げているのではなく、紙版テキストがなくても要点を理解できるよう丁寧に編集されていました。どの宅建テキストを使っている方でも、無料で使える方にとってはとても有用な教材です。
※誤って「1-Clickで購入する」を選択してCDを購入してしまった場合は返品できます。CDが不要でしたら商品が届いたら開封せずに返品手続きをしてください。CDが必要な方は何度も繰り返し聴いて十分に活用しましょう。
おすすめする宅建テキストとは
おすすめするのは「完走しやすい宅建テキスト」
◆宅建独学・初学者へおすすめできるのは、次の3点を備えたものです。
- テキスト部分が600〜650ページ以内と完走しやすく、
- 読みやすく編集されていて、
- リンクしている問題集があるもの
3点について説明します。
①宅建試験は合格者の60%が正解できる問題を得点できれば合格できるよう作問されています。
合格者の60%が正解できる問題のほとんどは基本的事項が問われています。
基本的事項をしっかり学習できるテキストを選び、繰り返し学習することが宅建試験合格への近道です。
そのためには、やたらと学習事項が詰め込まれたテキストより要点が絞られているテキストを使うほうが良いのです。
そして、テキストを買ったら絶対に1ヶ月で完走しましょう!
初めて宅建試験を受ける方にとって宅建の勉強は決して楽ではありませんが、1日20ページほどの学習をノルマにすれば600〜650ページのテキストを1ヶ月で完走できます。
②読みやすく編集されたテキストを選びましょう。
600〜650ページのテキストでも、やたらと小さい字やいろんな種類・いろんな色のフォントがページ内にこれでもか詰め込まれたものは知らず知らずのうちに目に負担がかかります。完走の妨げになりかねません。
③リンクしている問題集がある宅建テキストを選びましょう。
テキストで学習した項目はその日のうちに解きましょう。
はじめのうちは問題が解けなくて当たり前です。わからない問題はテキストの該当ページを見ながら解いて良いのです。
テキストの該当ページを見ながら解くためには、テキストの該当ページが掲載されている、すなわちテキストとリンクしている問題集が必須です。
テキストと問題集はかならずセットで揃えましょう。
おすすめできない宅建テキスト
◆合格に不要な情報までが詰め込まれていたり、フルカラーでもいろんな色・大きさ・種類のフォントを多用していたり、やたらと語呂合わせを多用する宅建テキストはおすすめできません。
初学者の方に絶対におすすめできないのは、宅建合格レベルをはるかに超えた情報まで記載されているテキストを使うことです。
◆宅建独学・初学者はテキストに書いてあることを全て覚えようとします。合格に不要な知識が多分に含まれていることを知らないままに過剰な情報を覚えようと努力し、時間を無駄に消費します。
その結果、テキストを完走できないまま本試験を迎えてしまうことさえあるのです。
◆初学者にはどこが宅建合格に必要でどこが不要なのかを見極めることができません。宅建合格に結びつかないところまで勉強する必要はないのです。
また、ページ数は多くないものの、やたらと語呂合わせを多用するテキストもおすすめできません。10秒以内で覚えられる短くてインパクトのある語呂合わせは効果的ですが、長い語呂合わせはそうはいきません。しまいには語呂合わせを覚えることに懸命になってしまい、知識の定着がおろそかになるからです。時間のムダです。
◆2021年宅建試験までの貴重な時間を無駄にしないよう、完走しやすいテキスト・問題集を使って6月までに最低3周できるようがんばってください。
では『2021年版宅建士基本テキストタキザワ講義付き。』のレビューに移りましょう。
『2021年版宅建士基本テキストタキザワ講義付き。』 基本データ
書名 | 2021年版 宅建士基本テキスト タキザワ講義付き。 |
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価格 | |
Kindke版の価格 | |
分冊の有無 | |
ページ数 | ③宅建業法196頁、④税・その他95頁 |
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ネットサービス | |
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◆『宅建士基本テキストタキザワ講義付き。は、 2019年版まで3冊構成でしたが、2020年版から1冊のテキストになりました。分冊はなし、丸ごと1冊のテキストです。
ページ数は次の通りです。
- 権利関係(283頁)
- 法令上の制限(131頁)
- 宅建業法(196頁)
- 税・その他(95頁)
ページ数はいずれもテキスト部分のみ(巻頭の「はじめに」や「本書の活用法」、メモなどは含まず)、総ページ数は717ページになります。間違いなく分量が多い宅建テキストの部類に入ります。
◆本書の最大の特徴は、タキザワ宅建予備校がインターネットで無料開講している「宅建基法講座」(動画)で使用するテキストであること。
ブログ管理人は宅建みやざき塾のDVD講座を受講しました。あくまで管理人の経験ではありますが、テキストだけの学習より理解しやすかったです。
本書はタキザワ宅建予備校の「宅建基法講座」とリンクしています。本書だけで学習するより効果的な学習ができるかもしれません。
※「かもしれない」としたのは、動画講義は講師と学習者の合性の問題があるからです。
ブログ管理人は宅建みやざき塾・宮嵜先生の熱血タイプ(身振り手振りあり、語呂合わせあり)の講義はとても入りやすかったです。
一方、瀧澤先生はどちらかと言えば訥々とお話されるタイプです。
受験生によって瀧澤先生が合う人・合わない人がいるでしょう。一方、宮嵜先生が合う人・合わない人もいると思います。
気になる方は一度視聴してみることを強くおすすめします。
タキザワ宅建予備校のHPはこちらです(無料講座の受講には会員登録が必要)→タキザワ宅建予備校 - 無料WEBスクール
『2021年版 宅建士基本テキスト タキザワ講義付き。』 詳細レビュー
それでは『2020年版 宅建士基本テキスト タキザワ講義付き。』について2つのレビューポイントをチェックしましょう。
本試験合格に不要な条文番号が書かれているため、初学者にはおすすめしない
宅建初学者にできないことの一つが、「これまでの宅建本試験にほとんど出題されない情報を見極めること」です。
信頼できる資格スクール・講師はこのことをきちんと教えてくれます。プロを利用する大きなメリットは無駄の少ない学習にあります。
初学者にもできる2つのポイントについてチェックします。
◆1つ目は「民法○○条」と条文番号が書かれているかどうかです。
民法○○条とか借地借家法第9条・第33条だのと書かれている宅建テキストもありますが、宅建本試験を解く上でそんなことを覚える必要はまったくありません。
しかしながら・・・
本書では「民法○○条」と書かれています(判例までも)。
権利関係のp.4に「本書では、ご自身で条文や判例に当たりたい方や、宅建試験合格後に他資格を取得を目指される方のために、本文中に根拠となる条文と判例を表記している。(中略)なお、条文番号や判例の年月日等の知識がなくても、宅建試験に合格することはできるので、基本的には、気にする必要はない」と明記されてはいます。
しかしながら、テキストに条文番号が書いてあれば当然目に入ります。目に入ったことは覚えようとします。
「宅建本試験を解く上でそんなことを覚える必要はまったくありません」と書くくらいなら、はじめから載せない方が良いです。
受験生にとって何よりも大切で切実なのは宅建試験に合格すること。宅建合格後の他の資格のことなんか考えてくれなくともかまわないのです(不合格になったときの気持ちと言ったら、悔しいのなんのって・・・)。
繰り返します。条文番号は覚える必要は皆無です(宅建業法34条の2・35条・37条、農地法3条・4条・5条くらいは覚えましょう)。
ただし、逆に言えば条文番号も含めて学習したいという受験生にはうってつけと言えます。この点についての判断は受験生それぞれにおまかせします。
◆ブログ管理人がチェックポイントとしている国土利用計画法と宅建士の罰則のいずれも問題ありませんでした。
国土利用計画法については、章の冒頭(p.375)に「2000年代以降は事後届出制に出題が集中しており、事後届出制を中心に学習しておけば十分だ」とあります。
宅建士の罰則については補足説明(p.619右欄)に「過去の出題を見ると、罰則の内容で引っ掛けるような問題はほとんどない。したがって、主なものについて罰則の有無を知れば十分だ」とあります。
どちらも適切なアドバイスです。
◆他の事項の説明やイラストも概ね適切です。
◆索引がないのは大きな不満点です。
◆本書にはリンクしている問題集がありません。これも大きな不満点です。
読みやすくデザインされている宅建テキスト
テキストは2色刷で強調には黒太字と赤というよりオレンジの太字が用いられています。
- テキスト本文のフォントは読みやすいです。
- 図・表のフォントも読みやすいです。
- 欄外の補足説明のフォントも問題ありません。
テキストそのものは総じて読みやすくデザインされています。
瀧澤先生の動画と合性が良い受験生には向いているかもしれない
2021年4月4日時点における本書のAmazon宅地建物取引士の資格・検定売れ筋ランキングは92位。人気の宅建テキストとは言えません。
とはいえ、条文番号についても学習したい方、分量が多くても丁寧な宅建テキストで学習したい方、ご自身で宅建問題集を選んで学習できる方、そしてタキザワ宅建予備校動画講義と合性の良い方にはうってつけの宅建テキストと言えます。
◆一方、本書は当ブログのおすすめポイント(650ページ以内にコンパクトにまとめられて完走しやすく、リンクしている問題集があること)から外れています。宅建初学者にはおすすめしにくい宅建テキストと言わざるを得ません。
インターネットアフターサービスあり
宅建テキストは、一度購入したらそれでOKというわけではありません。
宅建は毎年4月時点の法改正が試験範囲に入ります。出版時期によってはそこをカバーしていないテキストがあるのはある程度やむを得ません。
この点をフォローするのがインターネットアフターサービスです。
『2020年版 宅建士基本テキスト タキザワ講義付き。』には、統計情報等のインターネットサービスがあります(p.697参照)。購入したら該当ページをかならずチェックしましょう。
また、会員登録すればタキザワ予備校の校内テストと質問広場も利用できます(どちらも無料)。
長所・短所
- タキザワ予備校の動画講義あり
- テキストは総じて読みやすい
- インターネットサービスがとても充実している
- 分量が多く、リンクしている問題集がない
他の宅建テキスト・問題集については、『おすすめできる/できない宅建テキスト2021:詳細レビュー(独学・初学者向け)』をご参照ください。