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賃貸不動産経営管理士(賃貸管理士)試験、宅地建物取引士資格試験、FP3級・2級合格を目指す受験生を応援!がんばりましょう!!

【購入レビュー】らくらく宅建塾

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らくらく宅建塾

らくらく宅建塾

宅建テキストは各出版社から毎年数多く発売されています。当ブログではそれらの中からいくつか厳選して個別にレビューし、『おすすめ宅建テキスト2023年版購入レビュー【独学向け】』にまとめました。

『2023年版 らくらく宅建塾』以外の宅建テキストも見ておきたい方はそちらもご一読ください。Amazonへのリンクから紙面デザインを確認できるものもあります。テキスト選びの参考になさってください。

2023年宅地建物取引士資格試験合格を目指し、がんばりましょう。

『2023年版 らくらく宅建塾』 基本データ

宅建学院発行の『2023年版 らくらく宅建塾』基本データです。 

基本データ

書名 2023年版 らくらく宅建塾
書籍版価格
¥3,300
Kindke版価格
¥2,500
分冊の有無
ページ数
権利関係268頁、宅建業法124頁、
法令上の制限90頁、その他の分野43頁
発行所
宅建学院
発行日
2022年12月12日
2色刷り
付録
赤シート
ネット情報サービス
著者名
宅建学院
ISBNコード
978-4-909084-64-4

 

◆毎年ほぼ同じページ構成で、テキスト部分525ページ、巻末索引含め532ページとコンパクトな部類の宅建テキストです。

◆昔ながらの分冊なし、まるごと1冊テキストです。

◆今年度、初めて電子書籍版が発売されました。

◆発行は宅建学院。以前は週刊住宅新報社から発行されてましたが・・・という話は受験生には不要なインプットなので割愛します。

重要項目が赤字で書かれており、参考書によくある赤シートに対応しています。

◆表紙の巻頭裏に語呂合わせ、巻末裏には2023年の山かけ表が付されています。

語呂合わせは管理人もお世話になりました。「しのごの言わずに建替えろ!」(区分所有法、p.129)はとても良い語呂合わせです。

しかしながら、本書の語呂合わせの中には覚えるのに四苦八苦するものも数多いです(管理人は2015年1回目の宅建受験時に本書を使いましたが、そのときは受験生から語呂合わせの募集もしていたほどです。語呂合わせを作るなど、受験生にとっては無駄な時間以外でしかありません)

語呂合わせは30秒以内に覚えられ、一度覚えたら二度と忘れないもの以外はおすすめできません。このため、本書のような語呂合わせでかわしまくることを推奨するかのようなテキストはおすすめしていません。

『2023年版 らくらく宅建塾』 詳細レビュー

それでは宅建学院『2023年版 らくらく宅建塾』の詳細レビューです。

テキストそのものは読みやすくデザインされている

◆テキストそのものは例年と変わらず、小さすぎて読みにくいフォントはほとんど用いられていません。

ただし、本書は強調箇所以外は明朝体が使われています。一般的な明朝体にみられる横線が細いフォントは見えにくいことが明らかになっていますので、より視認性の高いフォントにおきかえてほしいと思います。

◆重要ポイントは赤字になっていて、赤シートを重ねると見えなくなります。

◆フルカラー印刷ではないため、最近主流になりつつあるカラフルな紙面ではありません。

とは言っても、図・表が多用されており、理解するには問題ありません。「昔ながらの参考書」タイプのテキストが好みの受験生とは相性が良いかもしれません。

◆『らくらく宅建塾』の特徴のひとつが語呂合わせを多用していること

「しのごの言わずに建替えろ!」は区分所有法62条「集会においては、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(以下「建替え決議」という。)をすることができる。」についてのものです。

これだけで区分所有建物の建替えには区分所有者及び議決権の各5分の4(しのご)の賛成が必要、ということを覚えられたと思います。

このような、30秒以内でらくらく覚えられ、宅建試験までどころか試験が終わっても記憶に残る語呂合わせは大歓迎です。

◆一方、本書の語呂合わせのなかにはなかなか覚えられない語呂合わせがいくつもあります。

例えば本書の35条、37条、建築確認についての語呂合わせは長過ぎてとても覚えにくいです(管理人はこのテキストで受験して2点足りず不合格になりました・・・)

覚えることに四苦八苦させられ、しかもすぐ忘れてしまうような語呂合わせに時間をかける余裕はありません。

中には自分で語呂合わせを作り出す受験生もいるのではないでしょうか?そんなことはしないようくれぐれもご注意ください。

宅建試験の範囲はとても広いです。覚えることがたくさんあります。もちろん語呂合わせも活用すべきですが、使うべき語呂合わせは30秒以内でらくらく覚えられ、宅建試験までどころか試験が終わっても記憶に残るものに限るべきです。


◆各単元には例題が付されていることがあります。とはいえ、本書はテキストなので収録例題数は少ないです。問題集でカバーしましょう。

宅建本試験に不要な内容が多々見受けられる

本書の「2023年版 ごあいさつ」には、「この本は、苦労して受かりたい方には、おすすめできません。ラクに受かりたい方だけどうぞ。らくらく宅建塾シリーズの歴史の中でも、この2023年版こそ、最高のできばえ!史上空前のわかりやすさを実現しました。」、と書かれています(本書より引用)。この文章は年を変えただけで毎年一緒です。

それはさておき、『らくらく宅建塾』の内容には、試験合格に不要な箇所が見受けられます。

◆まず目に付くのが「民法○○条」等の条文番号の表記です。『らくらく宅建塾』には条文番号が頻出します。

宅建本試験にも条文番号が出てきますが、本試験問題を解く上で覚えておくべき条文番号は農地法3条・4条・5条と宅建業法34条の2・35条・37条くらいです

宅建試験は条文番号を覚えずとも解けるように作問されています。

受験生には宅建本試験でまず出題されない知識を頭に入れる暇などありません。

時間は有限です。

不要な知識をインプットしないことはとても重要なのです。

この点、本書には不満が残ります。

◆権利関係についてはまだ不満があります。連帯債務における「混同」の記述がないことです。

混同は民法440条「連帯債務者の一人と債権者との間に混同があったときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。」に登場します。今年度試験に出題されるかもしれないポイントにもかかわらず、本書の第11章連帯債務・保証債務(pp.187-205)のどこにも書かれていません(「相続」と言い換えてるものと判断しましたが、定かではありません)※2021年版本書の購入レビューでも指摘しましたがそのままになってますね・・・

本試験で「混同」と出題文にあった場合、本書で学習した受験生は対応できないかもしれません。ご注意ください。


◆ほかにも気になる点があります。

例えば国土利用計画法の監視区域・注視区域・規制区域です。『2023年版 らくらく宅建塾』では2ページを割いてます(pp.464-465)。

宅建初学者の方は知るよしもないことですし、合格に不要な知識なのでインプットしないでほしいのですが、監視区域は平成11年12月以降は東京都の小笠原村だけ、注視区域は平成10年9月の改正法施行以来、規制区域は国土利用計画法施行(昭和49年)以来指定された区域はありません(土地・建設産業:土地取引規制 - 国土交通省)。

後述しますが、宅建本試験には毎年のように法改正問題が出題されます。宅建士が問われるのは今現在、社会が直面している問題に対する知識だからです。

この考え方からすれば、ほとんど直面していない(だから使われていない)国土利用計画法の注視区域・監視区域・規制区域についてほぼ出題されないのは当然でしょう(監視区域内の事前届出については出題されているのでまったく勉強する必要がないわけではありません)

p.464には「深入りするな」マークがあるものの、なぜ深入りしてはいけないのかについての説明が一切ありません。受験生に不親切です。

このように、本書には試験対策に必要な情報がなかったり、逆に不要な情報があったりします。問題分析が今ひとつと指摘せざるを得ません。

インターネットアフターサービスに対応

宅建テキストは、一度購入したらそれでOKというわけではありません。

宅建は毎年4月時点の法改正が試験範囲に入ります。出版時期によってはそこをカバーしていないテキストがあるのはある程度やむを得ません。

法改正情報への対応については、昨年度までは添付ハガキを郵送する形式だったが、今年度はハガキがなくなり、出版社HPで掲載するようです(巻末索引の次のページに小さく書かれています)。2021年版になってようやく他社宅建テキスト並のネット対応となりました。

正誤表もネットでの公表となります。2023年版についての正誤表はこちらです→https://www.takkengakuin.com/wp/wp-content/uploads/2023%E8%BF%BD%E9%8C%B2%E3%83%BB%E6%AD%A3%E8%AA%A4%E8%A1%A8.pdf

かならず定期的にチェックしておきましょう。  

以上、毎年辛口レビューにならざるをえない宅建学院『2023年版 らくらく宅建塾』購入レビューでした。

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