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賃貸不動産経営管理士試験過去問解説 平成29年度 問8(サブリース方式による賃貸管理)

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賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成29年度問8について、該当する公式テキストのページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。

賃貸不動産経営管理士試験の過去問には『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂3版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』そのままの文章が頻出しています。このため、賃貸不動産経営管理士試験の対策は公式テキストを中心に勉強する、というのが一つの方法です。

とはいえ、1,000ページもの分厚いテキストのどこに出題文がのっているのかを探すのも一手間かかってしまいます。このエントリーを賃貸不動産経営管理士試験合格に向けて参考にしてください。

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賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成29年度問8

平成29年度

【問8】 サブリース方式による賃貸管理に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。

ア サブリース方式による賃貸管理は、転借人(入居者)に賃貸不動産を引き渡すことが契約成立の要件である。

イ 転借人(入居者)は、所有者(原賃貸人)との関係で転貸人(管理業者)の履行補助者には該当しないため、転借人(入居者)が過失に基づき賃貸不動産を毀損しても、転貸人(管理業者)は所有者(原賃貸人)に対して責任を負わない。

ウ 転借人(入居者)は、所有者(原賃貸人)に対して原賃貸借契約で定めた 賃料の額までの範囲内で賃料支払義務を負う。

エ 原賃貸借契約が終了した場合に、所有者(原賃貸人)が転貸借契約を承継する旨の特約は有効である。

1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ

賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ

正答率はKenビジネススクール2017賃貸不動産経営管理士解答速報、重要度は『賃貸不動産経営管理士過去&予想問題集』より

平成29年問8の選択肢アに該当する部分は公式テキスト第2編賃貸不動産経営管理士第3章に、選択肢イ〜エに該当する部分は第3編管理業務の受託第3章サブリース方式に書かれています。

特に選択肢アの契約の成立についてはは賃貸不動産経営管理士試験に限ったことではなく、きちんとおさえておきたいところです。

 

◆選択肢アについて公式テキストp.257-258には、契約が成立するためには、一方当事者から「契約を結びたい」という申込みの意思表示を行い、他方当事者が「了承する」という承諾の意思表示を行った結果、両意思表示が合致した場合に成立する。

このように、契約は両当事者の意思表示が合致することによる成立するが、書面を作成せずとも、意思表示の合致だけで契約の成立が認められるものを「諾成契約」といい、意思表示の合致のほかに一定の方式、すなわち「要式行為」を要求される場合がある。また、契約の成立に目的物の授受を要する「要物契約」もある。
 賃貸管理のための管理受託契約や賃貸借契約は、いずれも書面等の授受がなくても成立する「諾成契約」であるとあります。

したがって、サブリース方式による賃貸管理(転貸借にあたりますね)も諾成契約で成立します。選択肢アは間違いです。

◆選択肢イについて公式テキストp.307「管理業者が原賃貸人との関係で借主の立場に立つことから、転借人は管理業者の履行補助人となる(判例は割愛)。そのため、転借人の故意・過失は管理業者の故意・過失と同視され、転借人が過失に基づき賃貸物件を毀損した場合、原賃貸人との関係では管理業者が責任を負う」とあります。

したがって、選択肢イは間違いです。

注:次の選択肢ウは、実は解釈が割れた問題です。Kenビジネススクール2017賃貸不動産経営管理士解答速報では正解とされていますが、『賃貸不動産経営管理士過去&予想問題集』では不正解になっています。そして、次の選択肢エが正解であり、公式HPの正解番号が1になっている以上、この選択肢は不正解となります。

◆選択肢ウについて公式テキストp.309には、「転借人の原賃貸人に対する義務のうち、もっとも重要なものは賃料支払義務である。原賃貸人が転借人に請求することができるのは、原賃貸借契約で定めた賃料の額までの範囲内の転貸料である。たとえば、原賃貸借契約の賃料が月額20万円で、転貸借契約の賃料が月額30万円の場合、原賃貸人は月額20万円の支払いを請求することができる。逆に、原賃貸借契約の賃料が月額30万円で、転貸借契約の賃料が月額20万円の場合、原賃貸人が請求することができるのは月額20万円までであり、残額の月額10万円は転貸人に請求できるにとどまる」とあります。

「原賃貸人が転借人に請求することができるのは、原賃貸借契約で定めた賃料の額までの範囲内の転貸料である。」と文章にありますので、そのまま解釈すれば選択肢ウは正解なのですが・・・

文章の続きにある原賃貸借契約の賃料が月額30万円、転貸借契約の賃料が月額20万円のケースに「原賃貸人が転借人に請求することができるのは、原賃貸借契約で定めた賃料の額までの範囲内の転貸料である」を適用すれば原賃貸人は月額30万円を請求できることになります。

でも原賃貸人が請求できるのは月額20万円までとなっていますね。

公式テキストp.325の【復習21】を見るとはっきりします。解説には「賃貸人の転借人に対する賃料請求の額は、原賃貸借契約の賃料の額と転貸借契約の賃料の額のうちの低額な方の額が、上限となる」とあります。定額な方が上限と覚えましょう。


◆選択肢4について公式テキストp.309には、「原賃貸借が終了した場合に、原賃貸人が転貸借契約を承継する旨の特約は有効である」とあります。

また、p.312には、「サブリースに基づく賃貸管理において、契約において原賃貸借契約終了後の契約当事者の地位について定めることがある。すなわち、原賃貸借契約が終了した場合に、転貸人の地位が原賃貸人に移転し、または借主の地位が転借人に移転すると約定する場合がある。」
「サブリース標準契約書では、貸主(原賃貸借契約における貸主)は、原賃貸借契約が終了したときに、転貸人の地位を当然に引き継ぐ(第18条1項)。」
とあります。

 

正しいのは4のみなので適切なものの数は一つ 。正解番号は1です。なお、解答速報と公式解答番号が食い違っていたため正答率は不明とします。重要度★★。


感想:賃貸不動産経営管理士試験はまだ日が浅いためか、選択肢ウのような解釈がまぎらわしい問題のみならず、割れ問までもが出題されています。戸惑うことがないよう、公式テキストや試験対策テキストは読み込んでおきたいです。

平成29年度の過去問解説

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