賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成29年度問37(賃貸管理の意義)について、該当する公式テキストのページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。
賃貸不動産経営管理士試験の過去問には『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂3版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』そのままの文章が頻出しています。このため、賃貸不動産経営管理士試験の対策は公式テキストを中心に勉強する、というのが一つの方法です。
とはいえ、1,000ページもの分厚いテキストのどこに出題文がのっているのかを探すのも一手間かかってしまいます。このエントリーを賃貸不動産経営管理士試験合格に向けて参考にしてください。
賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成29年度問37
平成29年度
【問37】 賃貸不動産管理の重要性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 情報化社会の進展により、賃貸不動産の管理に関する情報を、誰でも容易に入手できるようになったので、賃貸不動産管理に関する専門的知識の重要性は、相対的に低下してきた。
2 不動産ファンドの登場、不動産の証券化の進展等により、賃貸不動産管理の当事者である貸主が、必ずしも実物所有者ではなく、不特定多数の投資家である場合も想定する必要が生じてきた。
3 定期借地制度や定期建物賃貸借制度の創設等、制度的側面において多様な賃貸借の形態が導入され、賃貸不動産の活用に当たり、いかなる契約形態を選択すべきか、専門的な知見に基づく判断が必要となってきた。
4 住宅の賃貸借を中心に、個人である借主を消費者と位置づけて、消費者保護の観点から不動産賃貸借関係をとらえる傾向があり、賃貸不動産管理において、そのような観点にも留意する必要が生じてきた。
賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ
平成29年問37に該当する部分は主に公式テキスト序編賃貸管理総論(第1章I-2賃貸管理の意義と重要性)に書かれています。
◆選択肢1について公式テキストp.22には、「情報化社会の進展により、当事者が有する賃貸不動産をめぐる情報量が格段に充実したこともあげられよう〔専門的知識の必要性〕
このような環境変化に伴い、賃貸不動産の管理に対しても、貸主の賃貸経営そのものへの支援や、投資家の存在を前提にした収益確保のための権利運営が基本的視点として重視され、賃貸不動産の管理業務全般を総合的に専門家に委ねるニーズが大きくなった」とあります。
情報化社会の進展によって賃貸不動産の管理に関する情報を誰でも容易に入手できるようになったのは選択肢1の通りです。しかしながら、賃貸不動産管理を総合的に専門家に委ねるニーズも大きくなり、賃貸不動産管理についての専門的知識の必要性は高まっていると言えます。
したがって、選択肢1は不適切です。
◆選択肢2について公式テキストp.22には、「不動産ファンドの台頭、不動産の証券化等の進展により、当事者である貸主が、実物所有者ではなく不特定多数の投資家も想定する必要が生じたところである」とあります。
したがって、選択肢2は適切です。
◆選択肢3について公式テキストp.21には、「制度的側面では、多様な賃貸借契約形態が求められ、定期借地・借家契約制度の創設などが順次行われた。それに伴い、賃貸不動産の活用の場面でも、いかなる契約形態を選択すべきか、専門的な知見に基づく判断が必要となってきた」とあります。
したがって、選択肢3は適切です。
◆選択肢4について公式テキストp.22には、「住宅賃貸借を中心に、個人である借主を消費者と位置づけて、消費者保護的観点から不動産賃貸借関係をとらえようとする動きも活発化してきている」とあります。
したがって、選択肢4は適切です。
以上、不適切な選択肢は1、正解番号は1です。正答率は100%。重要度★★。
正答率はKenビジネススクール2017賃貸不動産経営管理士解答速報、重要度は『賃貸不動産経営管理士過去&予想問題集』より
賃貸不動産経営管理士平成29年度過去問解説
賃貸住宅管理業者登録制度、賃貸不動産経営管理士、管理業務の受託、借主の募集
問1:賃貸不動産等統計
問2:賃貸不動産経営管理士の業務
問3:登録制度
問4:登録制度
問5:管理受託契約
問6:登録制度
問7:基幹事務
問8:サブリース方式による賃貸管理
問9:サブリース方式による賃貸管理
問10:借主の募集
問11:借主の募集・入居者決定
賃貸借契約
問12:定期建物賃貸借
問13:賃貸借契約・解約申入れ
問14:敷金の承継
問15:賃貸借契約の保証
問16:賃貸借契約の承継・共有
問17:賃貸建物の修繕
問18:賃貸借契約の解除
問19:契約書の記載
問20:賃貸借契約の更新
問21:賃料改定
管理実務、建物・設備の知識、賃貸業への支援業務等
問22:内容証明郵便と公正証書の意義
問23:未収賃料の経理上の処理
問24:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン
問25:住環境の整備
問26:ガイドライン
問27:ガイドライン
問28:共同住宅の避難施設等
問29:建物の耐震診断
問30:給水設備・給湯設備
問31:消防用設備
問32:賃貸用建物の企画提案
問33:PMとAM
問34:保険
問35:租税公課
問36:不動産賃貸経営の法人化
4問免除問題
問37:賃貸管理の意義
問38:倫理憲章
問39:屋根・外壁等
問40:換気設備
注:法改正・新法施行などによって成立しなくなった問題があります。必ず最新の教材で学習してください。
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