賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成28年度問33(賃貸不動産の企画提案の事業収支)について、公式テキスト第3版で該当するページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。
なお、公式テキスト第3版は平成28年度賃貸不動産経営管理士試験の翌年に出版されたため、必ずしも平成28年度試験に対応しているわけではありません。この点をご了承くださりますよう、お願いいたします。
賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成28年度問33
平成28年度
【問33】賃貸不動産の企画提案の事業収支に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 住宅の耐用年数は、鉄筋コンクリート造で47年、重量鉄骨造で34年、木造(サイディング張)で22年とされており、定額法または定率法によって償却する。
2 建物の延床面積に対する専有部分面積をレンタブル比といい、レンタブル比の値は、建物のグレードが高いものほど、あるいは規模が小さくなるほど、低くなる傾向にある。
3 借入金の返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の二つの方法があるが、不動産賃貸事業資金の融資には、元利均等返済が多く採用されている。
4 賃貸不動産事業がそれ単独で十分な利益が見込めない場合であっても、相続税対策として確実で十分な効果が見込める場合には、当該事業を実施するとの判断も可能である。
賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ
平成28年問33に該当する部分は主に公式テキスト第8編賃貸業への支援業務(第2章各論III事業収支)に書かれています。
◆選択肢1について公式テキストp.936に鉄筋コンクリート造、重量鉄骨造で34年、木造(サイディング張)それぞれについて住宅での耐用年数が表に記載されています。耐用年数はすべて合致しているものの、表の下に「(注)建物はすべて定額法で償却しなければならない」とあります。
したがって、選択肢1は不適切です。
◆選択肢2について公式テキストp.933には、「延べ床面積に対し、賃料収入を得ることができる専用部分割合が、レンタブル比といわれる。賃料収入を想定するには、レンタブル比が要素となる。グレードが高いものほど、あるいは規模が小さくなるほど、レンタブル比は低くなる傾向にある」とあります。
したがって、選択肢2は適切です。
◆選択肢3について公式テキストp.932には、「借入金の返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の二つの方法があるが、不動産賃貸事業資金の融資は元利均等返済が多く採用されている」とあります。
したがって、選択肢3は適切です。
◆選択肢4について公式テキストp.928には「相続税対策として確実で十分な効果が見込めるならば、単独事業での利益が十分ではなくとも、事業実施の判断となることもある」とあります。
したがって、選択肢4は適切です。
以上、不適切な選択肢は1、正解番号は1です。重要度★★。
重要度は『賃貸不動産経営管理士過去&予想問題集』より
賃貸不動産経営管理士平成28年度過去問
倫理憲章、個人情報保護法、賃貸住宅管理業者登録制度、賃貸不動産経営管理士、管理業務の受託、借主の募集
問1:賃貸不動産管理の意義
問2:倫理憲章
問3:個人情報保護法
問4:登録規程9条
問5:重要事項説明
問6:賃貸住宅管理業者の遵守事項
問7:登録制度の登録
問8:登録制度の遵守事項
問9:管理受託契約
問10:管理受託契約
問11:借主の募集
問12:借主の募集
賃貸借契約
問13:建物賃貸借の特約の有効性
問14:定期建物賃貸借契約
問15:賃貸不動産の所有権移転と賃貸借契約上の地位の移転
問16:賃貸借契約の保証
問17:賃貸借契約と使用貸借契約との異同
問18:書面による法律行為
問19:借主の義務と責任
問20:賃貸不動産の修繕
問21:敷金
問22:未収賃料の回収
問23:賃貸借契約の解除
管理実務、建物・設備の知識、賃貸業への支援業務等
問24:ガイドライン
問25:借主の居住ルールと苦情処理
問26:鍵の管理
問27:アウトソーシング
問28:ガイドライン
問29:建ぺい率
問30:建物の維持管理
問31:消防用設備等
問32:昇降機設備・機械式駐車場設備
問33:賃貸不動産の企画提案の事業収支
問34:不動産証券化とプロパティマネジメント
問35:空き家と不動産管理
問36:不動産の税金
4問免除問題
問37:空き家と不動産
問38:建築構造
問39:換気設備
問40:保険
注:法改正・新法施行などによって成立しなくなった問題があります。必ず最新の教材で学習してください。
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