賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成28年度問32(昇降機設備・機械式駐車場設備)について、公式テキスト第3版で該当するページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。
なお、公式テキスト第3版は平成28年度賃貸不動産経営管理士試験の翌年に出版されたため、必ずしも平成28年度試験に対応しているわけではありません。この点をご了承くださりますよう、お願いいたします。
賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成28年度問32
平成28年度
【問32】昇降機設備・機械式駐車場設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 エレベーターの保守契約におけるPOG契約(パーツ・オイル&グリース契約)は、契約範囲外の部品の取替えや機器の修理は別料金となるので、経年劣化により費用が増加することはない。
2 エレベーターの保守契約におけるフルメンテナンス契約は、部品の取替えや機器の修理を状況に合わせて行う内容で、月々の契約は割高になる。
3 建物の所有者又は管理者は、特定行政庁が定める時期に、昇降機点検報告書を提出しなければならない。
4 機械式駐車場は、その構造や規模により、不活性ガス消火設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備等の設置が義務付けられている。
賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ
平成28年問32に該当する部分は主に公式テキスト第7編建物・設備の知識(第3章X昇降機設備・機械式駐車場設備)に書かれています。
◆選択肢1について公式テキストp.871の保守契約の表のPOG契約には、「契約範囲内の消耗品の交換は含まれるが、それ以外の部品の取替え、修理は別料金になる」「経年劣化により費用が増大する」とあります。
したがって、選択肢1は不適切です。
経年劣化によって部品の取替えや機器の修理が発生するのは自明で、これらに対しては別料金がかかります。それなのに経年劣化によって費用が増大することがないというのでは辻褄が合いません。文章を読めば明らかに不適切とわかる問題です。
◆選択肢2について公式テキストp.871の保守契約の表のフルメンテナンス契約には、「部品取替えや機器の修理を状況にあわせて行う内容で、大規模な修繕まで含めるため、月々の契約は割高となる」とあります。
したがって、選択肢2は適切です。
◆選択肢3について公式テキストp.871には、「建物の貸主は、建築基準法第12条に基づき年1回、昇降機定期点検報告書を特定行政庁に提出しなければならない」とあります。
したがって、選択肢3は適切です。
◆選択肢4について公式テキストp.873の(3)機械式駐車場設備(立体駐車場設備)には、「駐車場の構造や規模により、不活性ガス消火設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備等の設置が義務付けられており、その設備の種類、使用方法等を日ごろから習熟しておくことが大切である」とあります。
したがって、選択肢4は適切です。
以上、不適切な選択肢は1、正解番号は1です。重要度★★。
重要度は『賃貸不動産経営管理士過去&予想問題集』より
賃貸不動産経営管理士平成28年度過去問
倫理憲章、個人情報保護法、賃貸住宅管理業者登録制度、賃貸不動産経営管理士、管理業務の受託、借主の募集
問1:賃貸不動産管理の意義
問2:倫理憲章
問3:個人情報保護法
問4:登録規程9条
問5:重要事項説明
問6:賃貸住宅管理業者の遵守事項
問7:登録制度の登録
問8:登録制度の遵守事項
問9:管理受託契約
問10:管理受託契約
問11:借主の募集
問12:借主の募集
賃貸借契約
問13:建物賃貸借の特約の有効性
問14:定期建物賃貸借契約
問15:賃貸不動産の所有権移転と賃貸借契約上の地位の移転
問16:賃貸借契約の保証
問17:賃貸借契約と使用貸借契約との異同
問18:書面による法律行為
問19:借主の義務と責任
問20:賃貸不動産の修繕
問21:敷金
問22:未収賃料の回収
問23:賃貸借契約の解除
管理実務、建物・設備の知識、賃貸業への支援業務等
問24:ガイドライン
問25:借主の居住ルールと苦情処理
問26:鍵の管理
問27:アウトソーシング
問28:ガイドライン
問29:建ぺい率
問30:建物の維持管理
問31:消防用設備等
問32:昇降機設備・機械式駐車場設備
問33:賃貸不動産の企画提案の事業収支
問34:不動産証券化とプロパティマネジメント
問35:空き家と不動産管理
問36:不動産の税金
4問免除問題
問37:空き家と不動産
問38:建築構造
問39:換気設備
問40:保険
注:法改正・新法施行などによって成立しなくなった問題があります。必ず最新の教材で学習してください。
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