賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成30年度問30(ガス設備)について、該当する公式テキストのページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。
賃貸不動産経営管理士試験には『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂3版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』そのままの文章が頻出しています。このため、賃貸不動産経営管理士試験対策の一つは公式テキストを中心に勉強すること、と言えます。
とはいえ、1,000ページもの分厚いテキストのどこに出題文がのっているのかを探すのは一手間かかってしまいます。このエントリーを賃貸不動産経営管理士試験合格に向けて参考にしてください。
賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成30年度問30
平成30年度
【問30】ガス設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 ガスの使用を開始する際には、住戸ごとに、管理業者が立会い、ガス会社による開栓作業が必要である。
2 ガス管の配管材料として、近年は、屋外埋設管にはポリエチレン管やポリエチレン被覆鋼管が、屋内配管には塩化ビニル被覆鋼管が多く使われている。
3 ガスメーター(マイコンメーター)には、ガスの使用量を計量する機能や、ガスの異常放出や地震等の異常を感知して、自動的にガスの供給を遮断する機能が備えられている。
4 ほとんどの都市ガスは空気より軽いのに対し、プロパンガス(LPガス)は空気より重い。
賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ
平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問30に該当する部分は主に公式テキスト第7編建物・設備の知識(第3章)に書かれています。
◆選択肢1について公式テキストp.846には、「ガスの使用を開始する際には、住戸ごとにガス会社による開栓作業が必要である。開栓作業は原則としてガス利用者が立ち会う必要がある」とあります。
したがって選択肢1は不適切です。
◆選択肢2について公式テキストp.845には、「配管材料は、以前は屋外埋設管は鋳鉄管、屋内配管は配管用炭素鋼鉄管(白ガス管)が用いられていたが、近年ではより耐久性を高め、屋外埋設管にはポリエチレン管やポリエチレン被覆鋼管、屋内配管は塩化ビニル被覆鋼管が多く使われている。」とあります。
したがって選択肢2は適切です。
◆選択肢3について公式テキストp.845には、「ガスメーター(マイコンメーター)はガスの使用量を計量する機能だけでなく、ガスの異常放出や地震等の異常を検知して、自動的にガスの供給を遮断する機能がある」とあります。
したがって選択肢3は適切です。
◆選択肢4について公式テキストp.844には、「都市ガスは空気より軽い(6Aを除く)のに対し、プロパンガス(LPガス)は空気より重い」とあります。
したがって、選択肢4は適切です。
以上、不適切な選択肢は1、正解番号は1です。
ガス設備については過去4年間で出題されていなかったため、ノーマークだった受験生もいたかもしれません。なお、『平成30年度版 賃貸不動産経営管理士 試験対策直前予想問題集』の標準問題(p.83)では肢4と似た設問を含むガス設備についての問が出題されていました。
次の問題は賃貸不動産経営管理士試験平成30年度問31です。
◆賃貸不動産経営管理士試験過去問平成30年度・平成29年度・平成28年度問1〜問40の解説はこちらのページにリンクしてあります。
【過去問】平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
【過去問】平成29年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
【過去問】平成28年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
◆賃貸不動産経営管理士試験の合格率は4問免除講習受講生のほうが高いです。データはこちらです。
賃貸不動産経営管理士試験の合格率は?講習修了者と非受講者の違いは?
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【賃貸不動産経営管理士試験】おすすめテキスト・問題集 - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログ
賃貸不動産経営管理士試験は令和2年度から50問120分になります。40問90分での試験は今年が最後です。
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賃貸不動産経営管理士試験のほとんどは公式テキストから出題されます。
ちなみに平成29年度試験は公式テキストの範囲内から98.1%が出題されていました。
賃貸不動産経営管理士試験:公式テキストからの出題率(平成29年度)
しかも公式テキストの文言をちょっと変えただけの問題が多数でした。
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『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂4版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』
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宅建独学・初学者向けのおすすめテキスト・問題集・過去問集はこちらにまとめました。早めに準備して、問題集・過去問題集とともに何度も何度も繰り返し学習しましょう。
賃貸不動産経営管理士試験と同様、宅建も合格点・合格ラインは年によって違います。このため、資格スクール・宅建講師による講座がたくさん開講され、各社・各講師が毎年合格ライン予想を公表しています。当ブログでは宅建本試験終了後に解答速報と合格ライン予想を時系列で追っていきます。自己採点にお役立てください。