賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成30年度問29(建築物の定期報告制度)について、該当する公式テキストのページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。
賃貸不動産経営管理士試験には『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂3版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』そのままの文章が頻出しています。このため、賃貸不動産経営管理士試験対策の一つは公式テキストを中心に勉強すること、と言えます。
とはいえ、1,000ページもの分厚いテキストのどこに出題文がのっているのかを探すのは一手間かかってしまいます。このエントリーを賃貸不動産経営管理士試験合格に向けて参考にしてください。
賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成30年度問29
平成30年度
【問29】ガス設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 政令で定める建築物及び当該政令で定めるもの以外の特定建築物で特定行政庁が指定するもの(以下、本問において「特定建築物」という。)は、定期的にその状況を調査してその結果を特定行政庁に報告することが義務付けられている。
2 特定建築物の定期調査・検査は、一級建築士に実施させなければならない。
3 特定建築物に関する報告の主な調査内容は、敷地、構造、防火、避難の4項目である。
4 特定建築物の共同住宅の定期調査報告は、3年ごとに行う義務がある。
賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ
平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問29に該当する部分は主に公式テキスト第7編建物・設備の知識(第2章)に書かれています。
◆選択肢1について公式テキストp.778には、「多数の人が利用する建築物のうち、政令及び特定行政庁が指定した特定建築物、昇降機、昇降機以外の建築設備および防火設備は、定期的にその状況を有資格者に調査・検査させて、その結果を決められた報告様式により特定行政庁報告することが義務づけられている」(原文のまま)とあります。
したがって選択肢1は適切です。
この箇所は平成28年度問30でも出題されました。
◆選択肢2について公式テキストp.779の表「資格名称と調査・検査の対象」には、特定建築物を調査・検査する有資格者として「1・2級建築士と特定建築物調査員」が記載されています。
したがって選択肢2は不適切です。
なお、平成28年度問30肢1は「特殊建築物等の所有者又は管理者は、定期的に、一級建築士等に調査させなければならない」でした。
◆選択肢3について公式テキストp.779の「②特定建築物等の定期調査・検査報告(建築基準法第12条)について」には、「主な調査内容は、敷地・構造・防火・避難の4項目である」とあります。
したがって選択肢3は適切です。
◆選択肢4について公式テキストp.779には、「集合賃貸住宅は、「下宿、共同住宅又は寄宿舎」の項に分類され、対象となる共同住宅は、(中略)調査の周期は、3年ごとである」とあります。
したがって選択肢4は適切です。
以上、不適切な選択肢は2、正解番号は2です。
次の問題は賃貸不動産経営管理士試験平成30年度問30です。
◆賃貸不動産経営管理士試験過去問平成30年度・平成29年度・平成28年度問1〜問40の解説はこちらのページにリンクしてあります。
【過去問】平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
【過去問】平成29年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
【過去問】平成28年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
◆賃貸不動産経営管理士試験の合格率は4問免除講習受講生のほうが高いです。データはこちらです。
賃貸不動産経営管理士試験の合格率は?講習修了者と非受講者の違いは?
◆賃貸不動産経営管理士試験は試験範囲がもっとも重なっている宅地建物取引士資格試験と比べると出題文の字数・構造とも難易度が低いです。とはいえ、2018年度試験の合格点は過去最高の29点。正答率72.5%が要求されました。しっかり準備しておきましょう。
◆令和元年度(2019)賃貸不動産経営管理士試験の申し込みは2019年8月16日から始まります。申し込み手続きは簡単ですので、早めに済ませましょう。〆切は9月26日です(当日消印有効)。
◆当ブログでは、本試験日(2019年11月17日)の夕方から賃貸不動産経営管理士試験解答速報および合格点・合格ライン予想情報をお届けします。自己採点にお役立てください。
賃貸不動産経営管理士試験のおすすめテキスト・問題集・直前予想問題集(2019年版)
2019年版おすすめテキスト・問題集です。購入したら正誤表をご確認ください。
おすすめの理由はこちらの記事をご参照ください。
【賃貸不動産経営管理士試験】おすすめテキスト・問題集 - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログ
賃貸不動産経営管理士試験は令和2年度から50問120分になります。40問90分での試験は今年が最後です。
テキストやオンライン講座等にあまりお金をかけたくない気持ちはよくわかります(管理人もそうです)。でも、成果を得たいなら対価を惜しまないほうが得策だと思います。
何より大切な資源は時間なのですから。
『賃貸不動産経営管理士基本テキスト(2019年版)』
『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2019年度版)』
賃貸不動産経営管理士試験のほとんどは公式テキストから出題されます。
ちなみに平成29年度試験は公式テキストの範囲内から98.1%が出題されていました。
賃貸不動産経営管理士試験:公式テキストからの出題率(平成29年度)
しかも公式テキストの文言をちょっと変えただけの問題が多数でした。
今年もそうなることが予想されます。公式テキストには目を通しておいたほうが良いでしょう。
『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂4版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』
『賃貸不動産経営管理士直前予想問題集(2019年度版)』予想問題は弱点のあぶり出しと補強に使うのが良いと思います。付録の重要数字攻略ドリルは試験直前の基本事項チェックにもってこいです。
ドリルとありますが一問一答です。
『イラスト図解でわかる!賃貸不動産経営管理士合格ドリル(2019年度版)』
紙のテキストよりPC・タブレット・スマホでの学習のほうが向いている受験生にはオンライン講座のほうが良いかもしれません。4社について紹介しておきます。
◆スタディングの賃貸不動産経営管理士講座 は無料で機能を試せます。
短期合格セミナー、基本講座(ビデオ・音声による18講座約8時間30分)、WEBテキスト、問題集、セレクト過去問集が利用できるコース(¥11,800、税別)と、さらに実践力アップ講座(ビデオ・音声約2時間)、実践力アップ問題集も利用できるコース(¥13,800、税別)があります。
学習の進捗状況も管理できます。賃貸不動産経営管理士試験の勉強をどこから手を付けたらよいのか考えあぐねている方は検討してみてもよいかもしれません。
無料で試してから自分に合う教材かどうかしっかり吟味してみてください。
◆スタケンの賃貸不動産経営管理士WEB講座は¥19,800(税別)→PCでもスマホでも。WEB受講型宅建講座『スタケン』(宅建の案内ページへのリンクですが、途中に賃貸不動産経営管理士WEB講座へのボタンがあります)。
スタディングにはないオリジナル模試3回分が付いてます。
しかしながら賃貸不動産経営管理士講座の無料お試しがありません。無料登録して宅建講座(お試しあり)の動画を見て判断するしかない点と、無料とはいえ登録項目が多いのはデメリット。
◆資格スクエアにも賃貸不動産経営管理士講座があります。
ただ、確認したところ無料で視聴できる賃貸不動産経営管理士講座はありませんでした。宅建は22講座が無料で視聴できますので、登録(無料、フリーメールアドレスでもOK)してからそれを見て判断するしかありません。
なお、スタディングおよびスタケンに比べると価格がかなり・・・→賃貸管理士講座 | 資格スクエア
◆大手資格スクールのLEC東京リーガルマインドにも賃貸不動産経営管理士講座があります。通学が難しい方にはWEB・DVD講座も用意されています。
LECの資料請求は無料ですので、気になる方は資料だけでも取り寄せておいたほうが良いでしょう。※PCから請求してください。
LEC (トップページにリンク>不動産系>賃貸不動産経営管理士>PC画面右の資料請求をクリック。スマホからの賃貸不動産経営管理士資料請求はできません)
今年の賃貸不動産経営管理士試験で合格を勝ち取っておきましょう。