賃貸不動産経営管理士試験過去問:平成30年度問26(鍵の管理)について、該当する公式テキストのページを記載するとともに要点を簡潔に解説します。
賃貸不動産経営管理士試験には『賃貸不動産管理の知識と実務 改訂3版:賃貸不動産経営管理士公式テキスト』そのままの文章が頻出しています。このため、賃貸不動産経営管理士試験対策の一つは公式テキストを中心に勉強すること、と言えます。
とはいえ、1,000ページもの分厚いテキストのどこに出題文がのっているのかを探すのは一手間かかってしまいます。このエントリーを賃貸不動産経営管理士試験合格に向けて参考にしてください。
賃貸不動産経営管理士試験過去問解答解説 平成30年度問26
平成30年度
【問26】鍵の管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、賃貸借契約に鍵に関する特約はないものとする。
1 貸主からの依頼又は承諾を受けて管理業者が各部屋の鍵を一括管理する場合、借主に対し、その目的を説明する。
2 新規入居の場合は、借主が鍵を紛失した場合と同様に、鍵の交換に要する費用を借主負担とする。
3 新しい借主が決まり、新しい鍵を取り付けたところ、借主から「防犯面に強い鍵」に交換するよう要望された場合、借主にその費用の負担を請求できない。
4 管理物件での非常事態に対する早期対処のため、管理業者の従業員が各部屋の鍵を常時携行する。
賃貸不動産経営管理士公式テキスト掲載ページ
平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問26に該当する部分は主に公式テキスト第6編管理実務(第1章)に書かれています。
◆選択肢1について公式テキストp.592には、「管理業者が業務の必要性から各部屋の鍵を保管する場合は、その目的を借主に説明しておいたほうが良い。また、当該鍵が無断で使用されたり、盗難等にあわないように厳重な管理を行うことが必要である。
管理用として貸主から預かった鍵の保管と授受については、鍵の管理台帳や鍵授受簿などを作成した上で、明確で厳重な管理のもとに適切な使用を心掛けなければならない」とあります。
したがって選択肢1は適切です。
◆選択肢2について公式テキストp.594には、「鍵交換の費用は、「借主が安全に居住できる物件」を賃貸する責を負う貸主が負担するべきである。
その費用負担を借主に求めることができるのは、借主が鍵を紛失して鍵交換を行う場合や、借主からの特別な依頼に基づく場合に限られる」とあります。
したがって選択肢2は不適切です。
◆選択肢3について公式テキストp.595には、「ピッキングなどによる盗難の増加によって、最近では通常の鍵に不安を抱く借主からピッキングに対応した新しい鍵に交換してほしいという要望が増えている。
新しい借主が入居する際に鍵交換を行った場合には、たとえ、その鍵がピッキング対応の鍵でなかったとしても、第三者には容易に開錠できないので、管理業者や貸主には特別の事情がない限り、管理責任は発生しない。それ以上の性能を持つとされるピッキング対応の鍵に交換する場合には、交換を申し出たほうが交換費用を負担するのが一般的な慣行として定着しつつある」とあります。
したがって選択肢3は不適切です。
◆選択肢4について公式テキストp.592には、「マスターキーは、借主が不在中の管理物件で非常事態が発生した場合に室内に立ち入る際に、鍵の取扱い規則などに基づいて使用することが原則である。したがって、日常のマスターキーの管理・保管を担当する責任者を明確にしておくとともに、ほかの鍵とは区別したうえ、施錠できる場所に保管しておくことが望ましい」とあります。
したがって選択肢4は不適切です。
以上、適切な選択肢は1、正解番号は1です。
鍵の管理については平成28年度問26でも出題されました。チェックしておきましょう。
次の問題は賃貸不動産経営管理士試験平成30年度問27です。
◆賃貸不動産経営管理士試験過去問平成30年度・平成29年度・平成28年度問1〜問40の解説はこちらのページにリンクしてあります。
【過去問】平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
【過去問】平成29年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
【過去問】平成28年度賃貸不動産経営管理士試験問1〜問40
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賃貸不動産経営管理士試験の合格率は?講習修了者と非受講者の違いは?
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【賃貸不動産経営管理士試験】おすすめテキスト・問題集 - 賃貸不動産経営管理士合格応援ブログ
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賃貸不動産経営管理士試験のほとんどは公式テキストから出題されます。
ちなみに平成29年度試験は公式テキストの範囲内から98.1%が出題されていました。
賃貸不動産経営管理士試験:公式テキストからの出題率(平成29年度)
しかも公式テキストの文言をちょっと変えただけの問題が多数でした。
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