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宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト【購入レビュー】

【2023年11月7日更新】

宅建テキストは各出版社から毎年多数発売されています。2019年に16冊を購入して比較検討したところ、宅建独学・初学者に最もおすすめできるのはLEC『2019年版 きほんの宅建士 合格テキスト』でした。

その後継となる『宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト 2024年版』を実際に購入しましたので、ページ数、内容、昨年版との違い、付録などについてレビューします。

※2024年版トリセツテキストには大きな改善点がありました!


2024年度宅建試験合格を目指し、がんばりましょう!

2024年版宅建士合格のトリセツ基本テキスト

2024年版宅建士合格のトリセツ基本テキスト

今すぐ無料で使える宅建教材

今すぐにでも宅建学習を始められる教材としておすすめできるのがAudible版『パーフェクト宅建士聞くだけ 』です。


◆『パーフェクト宅建士聞くだけ 』はAmazonのAudible(オーディブル)というオーディオブックサービス。再生するとテキスト本文を読み上げてくれます。

読み上げ、というとスマホ・タブレットでの読み上げ機能をイメージするかもしれませんが、『パーフェクト宅建士聞くだけ』はプロがナレーションを担当しているので、合成音声とは比べものにならないほど聞きやすいです。


再生時間は12時間29分。

1.2倍速でもしっかり聞き取れますので10時間24分に短縮できます。朝・昼・晩各30分ずつ7日間聞けば終えられます!

◆宅建では民法・宅建業法・建築基準法などから出題されます。これらの法律に初めて触れる方は法律用語になじみがないため、いきなりテキストを読んでも挫折しかねません。

用語になじみのないままテキストで学習するより、一度でも用語を耳にしてからテキストを開いたほうがスムーズに学習に入れます。2023年版ではありますが、おすすめです。

注:Audible版の定価は『2023年版パーフェクト宅建士聞くだけ(全3巻)』は定価¥12,500。購入せず、Audibleに入会して聞く方がお得です。

注:『パーフェクト宅建士聞くだけ』だけで宅建試験に挑むことはできません。必ず宅建テキスト・問題集と併用してください。

『2024年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』 購入レビュー

『2024年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』 基本データ

LEC『2024年版 きほんの宅建士 合格テキスト』基本データです。 

テキスト基本データ

書名 2024年版宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト
価格
¥3,300(税込)
Kindke版の価格
¥3,200(税込)
分冊の有無
有 4分冊
ページ数
権利関係226頁、宅建業法154頁、
法令上の制限・税・その他170頁、
重要論点集47頁
発行所
株式会社東京リーガルマインド
発行日
2023年10月20日
フルカラー
付録
重要論点集、分冊背表紙シール等
ネットサービス
有 無料講義動画45回
著者名
友次正浩

 

◆Amazonでの登録情報によると本書は628ページとなっています。しかしながら、巻頭特集・はじめに・目次・用語集および巻末の重要論点集を除いたテキスト部分(権利関係、宅建業法、法令上の制限・税・その他の合計)は550ページです。

テキスト部分の3分冊それぞれの巻末に索引が付いてます。索引は調べ学習に必須です。索引があるテキストを必ず選びましょう。

◆Kindle版もあります。紙書籍版より¥100安いです。

ブログ管理人はテキスト書き込み派なのですが、スマホ・タブレット等でいつでもどこでも勉強できるKindle版の手軽さは見逃せません。

◆発行はLEC。フルカラーです。

重要項目は赤字で書かれています。参考書によくある赤シートをかぶせるとかなり見えにくくはなりますが、赤シートに完全対応してるわけではありません。赤シートも付いてません。

◆付録は3つあります。

  1. 各項目のインデックスシール(「時効」「代理」「監督・罰則」や「農地法」など):インデックスシールを貼ることで勉強したい項目を素早く開くことができます。これは地味に良い付録です。
  2. 分冊背表紙シール:各分冊を取り外した後、このシールを背表紙に貼っておきましょう。どの分冊かすぐわかりますし、分冊の保護にもなります。
  3. 重要論点集:巻末47ページ、分冊可です。昨年度版で初めて登場し、2024年版にも引き継がれました。

 

なお、2022年版までの付録だった付箋は読者アンケート特典となりました。当ブログ管理人は「付箋をなしにして価格を抑えて欲しい」旨を言い続けてきたので、付箋なしの要望は通った形になりました。でも価格は残念ながら据え置きです。

ではLEC『2024年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』の詳細レビューにうつります。

読みやすいテキスト構成

◆テキストは、主に①説明文、②要点解説(イラスト付き)、③攻略メモ、④1〜3題の過去問トレーニングから構成されています。

いずれも読みやすいフォントを採用しています。

フォントの大きさも問題ありません。

管理人は老眼が進行していてハズキルーペがないと小さすぎる字は読めないのですが、本書ではハズキルーペも不要です(唯一、「重要事項の説明書面」pp.88-91はちょっと字が小さくてつらいですけど)

◆各項目には重要度がA・B・C三段階で示されています。とはいえ、Cはごく少ないです。次項とも重複しますが、本書は無駄をかなり省いた構成になっています。基本的にどの項目も重要と思ってまんべんなく学習するのが良いと思います。

◆宅建では権利関係の理解に図が欠かせません。

権利関係の説明で図を用いない宅建テキストはまずないのですが、単にA(本人)、B(代理人)、C(相手方)を人型にしてるだけのものばかり。これだとちょっとわかりにくいときがあるんですね。

本書ではフルカラーを活かして、この点をちょっと工夫してあります。

2019年版へのtwitterですが、この長所は2023年版でも踏襲されています(使い回しとも言えますが、この長所は変えない方がいいです)。

画像には載っていないのですが、緑色の△頭でガラの悪そうなサングラスをかけたイラストも登場します。これは詐欺や脅迫をする悪徳業者(悪意)や無権代理人、不法占拠者・背信的悪意者を示しています。他愛ないイラストではあるものの、こういったちょっとした工夫が理解と記憶の定着を助け、得点につながります。 

本試験にはまず出ない箇所をカット、無駄を省いた内容

本書のコンセプトの一つは、「重要度が低く試験であまり問われない箇所は思い切ってカット!合格に必要な内容のみ絞り込みました!」、です(本書の「はじめに」p.11より引用)

その狙いは達成されていると思われます。

宅建初学者にできないことの一つが、「これまでの宅建本試験にほとんど出題されない項目を見極めること」です

信頼できる資格スクールだとこれをきちんと教えてくれます。資格スクールを利用する大きなメリットは無駄の少ない学習にあります。

『2024年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』は本試験には不要な情報がきっちりカットされている、と言えます。

初学者の方でも見分けられる「見極めポイント」を3つ上げます。

①本書には「民法○○条」という条文番号が見当たりません。良いことです(必須と言える農地法3条・4条・5条と宅建業法「34条の2書面」、「35条」、「37条」はちゃんとあります)

民法○○条・借地借家法第○○条という条文番号をきっちり書いているテキストもありますが、宅建本試験で正解を導くにはそこまで覚える必要はありません。

②宅建業法での見極めポイントは罰則です。

罰則について記載が並んでいても「完全に深追い厳禁です(本書の宅建業法p.149より引用)」などの注意点がないテキストはおすすめできません。

注意点なしに罰則が羅列されていると罰則全部を覚えなければいけないと思ってしまいます(管理人の宅建受験1年目がそうでした。無駄なことをしてしまいました

でもその必要はありません。あたかも罰則の暗記を強要するかのように書かれているテキストは避けるべきです。

③法令上の制限の見極めポイントは国土利用計画法に「注視」することです。

国土利用計画法の監視区域・注視区域・規制区域については過去10年の宅建本試験でほとんど出題されていません(※監視区域内の事前届出および2023年度試験では「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」について出題されましたが、正解肢は事後届出からの出題でしかも至極簡単でした)。したがって、国土法を丁寧に丁寧に解説しているテキストはおすすめできません。

管理人が宅建受験1年目に選んだテキストには、本試験に出ない箇所についても丁寧に記述してありました。

テキストに書いてあるならそれは勉強しておかないといけない、と思うのが受験生心理です。

しかしながら、すでに述べたとおり、宅建本試験で問われないことまで読む暇など受験生にはありません。時間は有限です。

不要な知識をインプットしないことはとても重要なのです。


『2024年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』ではその心配はほぼありません。

他の一部のテキストと比べると内容があっさりしてるように見えるためちょっと物足りなく感じるかもしれませんが、さくさく読みこなして何度も周回し、基礎をがっちり固めましょう。 


なお、2022年度版からようやく「400万円以下の低廉な空き屋等の売買・交換の媒介報酬」等についての記載されました(宅建業法p.142)。当ブログ記事でも扱っておりますので、気になる方はご一読いただければと思います。 

【宅建試験重要項目】低廉な空き家等の売買・交換の媒介報酬(宅建業法改正より)

◆また、2024年版トリセツテキストにはとても大きな改善点がありました!

それは、各コースの最初のページに『宅建士合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集』のみならず『宅建士合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』の該当番号を表示したことです!

昨年までの『トリセツ』もテキストと問題集はリンクしていました。ただし、リンクの仕方は分野別問題集(および一問一答問題集)にテキストの該当コースが記載されているのみ。問題集→テキストという方向でしかリンクされていませんでした。

テキスト→問題集という方向のリンクは、TACの『みんなが欲しかった!宅建士の教科書』とユーキャンの『宅建士 基本の教科書』には採用されていたものの、2024年版では分野別問題集のみで一問一答問題集へのリンクはありません。問題集とのリンクに関しては『トリセツ』が一歩優位に立ったと言えます。

すでに使っている方は気付かないかもしれませんが、これは2024年版最大のメリットと言えます。

テキスト・問題集は原則としてリンクしているものを使うのが鉄則ですが、『トリセツ』はリンクのレベルを一段階引き上げました。来年以降、他社も追随するかもしれませんね。

◆『トリセツ』のデメリットにも触れておきます。

『トリセツ』は出版時期が2024年10月後半と2024年対策用宅建テキストとしては最も早くから発売されます。ということは2023年度宅建試験の内容は含まれないことになります。発売時期が早いのは早くから勉強できることなのでメリットがある一方、最新試験問題を反映していないことはデメリットにつながります。

また、最大のデメリットはどこが法改正点なのかわからないことです。

宅建試験は最新法改正点から出題されやすいという明確な傾向があります。法改正点は宅建士として知っておかなければならないからです。

トリセツには法改正点が明記されていません。このため、本書を選んだ受験生は自分で法改正情報を入手してインプットしなければなりません。

このデメリットは「本書ご購入者のための特典」の「2024年法改正情報」で必ず補ってください。

◆どのテキストについても言えることですが、テキストの勉強だけでは宅建は合格できません。たいていのテキストはセットで問題集を出版していますが、300問程度の問題集では不安です。

かと言って、いきなり600問以上を収録している問題集で学習するのは禁物です。

まずはテキストとセットで一問一答集もしくは300問程度の問題集を何周もこなして基礎をがっちり固めてください。

『トリセツ 基本テキスト』だと、テキストと双方向でリンクしている『宅建士合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』および『宅建士合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集』とセットでまずは基礎を固めましょう(2024年5月くらいまでに基礎固めを終えると次のステップが楽になります)。

基礎学習ががっりち固まったら、『出る順宅建士 ウォーク問過去問題集』でさらに数多くの過去問に習熟しましょう(2024年6月頃から過去問習熟ステップに移行できると良いでしょう)。

注:『宅建士合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』には付録として一問一答アプリが付いています。ただし、2023年Kindle版にはアプリが付属しませんでした。一方、2024年Kindle版にはアプリが付属しないという注意書きが見当たりません。この点については確認が取れ次第追記します。

インターネットアフターサービスあり

◆本書のインターネット付属サービスは以下の通りです。

  1. 著者の友次先生による講義動画45回分
  2. 法改正情報
  3. 宅建NEWS(統計情報)
  4. 誤植情報

1は本書QRコードからのアクセスとなります。

2と3はLECのMyページからとなります。

4はLEC書籍の訂正情報WEBサイトでチェックします。

かならず活用しましょう。

★読者アンケートに答えると「キャラ付箋」および「スマホ対応一問一答PDFデータ」がもらえます。

長所・短所

  • 読みやすい大きさ・種類のフォントが使われていて、テキスト・図表とも視覚の負担がかかりにくい
  • 無駄を省いた内容
  • Kindle版がある
  • 動画講義を含むインターネットサービスがある
  • 法改正情報を別途入手する必要がある

宅建合格に向け、まずはこの1冊から始めましょう!

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