【2025年1月8日更新】
この記事では『宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト 2025年版』、『宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集 2025年版』、『宅建士 合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集 2025年版』の購入レビューをお伝えします。
2025年度宅建試験合格を目指し、がんばりましょう!
※2025年版トリセツシリーズの大リニューアルポイントも解説!
注:初めて宅建を学習する方がいきなりテキスト・問題集で学習し始めることはおすすめしません。
宅建学習も英語学習と共通点があります。英語学習の基礎の基礎は単語を覚えることですが、宅建学習の基礎の基礎は法律用語覚えることです。
宅建には善意、悪意、過失、制限行為能力者、区分所有者、相殺、錯誤、被相続人などは当たり前に登場します。取消と無効も当たり前に登場しますが、明確に違います。どれもこれも基礎の基礎です。
これらの法律用語を当たり前に使えないと問題を解くどころではありません。
まずは宅建用語に慣れることから学習をスタートし、はじめの10日間をかけて宅建試験全体の解像度を上げておく(用語に慣れる、どの法律からどんなことが出題されるのか、どの法律から何問出題されるのか、などなど)ことを何よりもおすすめします。
教材は『パーフェクト宅建士 聞くだけ』がベスト。
AmazonのオーディオブックサービスAudibleに初めて登録する方なら30日間無料で利用できます。
テキストを開く前に耳学習で宅建用語に慣れておきましょう!
宅建業法、法令上の制限その他もありますが、まずは権利関係から聞き始めると良いです。
宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト
LEC『2025年版 きほんの宅建士 合格テキスト』基本データです。
書名 |
2025年版宅建士 |
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書籍版 | |
Kindke版 | |
分冊 | |
ページ数
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宅建業法154頁 法令上の制限・税・ その他173頁 重要論点集47頁 |
発行所 | |
発行日 | |
色 | |
付録 | 分冊背表紙シール等 |
ネット サービス |
法改正 統計 |
著者名 | |
◆Amazon登録情報では640ページですが、巻頭特集・はじめに・目次・用語集・索引および巻末の重要論点集を除いたテキスト部分(権利関係、宅建業法、法令上の制限・税・その他の合計)は548ページです。
テキスト部分の3分冊それぞれの巻末に索引が付いてます。索引は調べ学習に必須です。必ず索引付きテキストを選びましょう。
◆Kindle版は書籍版より¥100安いです。
ブログ管理人はテキスト書き込み派なのですが、スマホ・タブレット等でいつでもどこでも勉強できるKindle版の手軽さは見逃せません。
◆発行はLEC。フルカラーです。
◆テキスト本文・図表・欄外注釈などのフォントには非明朝タイプのユニバーサルデザインフォント系を採用。色使いも抑えられています。
◆付録は3つあります。
- 各項目のインデックスシール(「時効」「代理」「監督・罰則」や「農地法」など):インデックスシールを貼ることで勉強したい項目を素早く開くことができます。これは地味に良い付録です。
- 分冊背表紙シール:各分冊を取り外した後、このシールを背表紙に貼っておきましょう。どの分冊かすぐわかりますし、分冊の保護にもなります。
- 重要論点集:巻末47ページ、分冊可です。一昨年版で初登場して以来今年も引き継がれました。
一昨年・昨年版で読者アンケート特典だった付箋プレゼントは2025年版にはありません。
◆テキスト本文・図表・欄外注釈などのフォントには非明朝タイプのユニバーサルデザインフォント系のフォントを採用。
次の画像の通り、たいへん読みやすいです。
テキスト本文はフォントの大きさもちょうど良いです。管理人は老眼鏡がないと小さすぎる字は読めないのですが、本書は老眼鏡不要です(唯一、「重要事項の説明書面」宅建業法編pp.88-91はちょっと字が小さくてつらいですけど)。
重要項目は赤太字で強調されています。
強調箇所に何色も使う他のテキストとは違い、たいへんすっきりしています。
◆テキストは主に①説明文、②要点解説(イラスト付き)、③攻略メモ、④1〜3題の過去問トレーニングから構成されています。
各項目には重要度がA・B・C三段階で示されています。とはいえ、Cはごく少ないです。
基本的にどの項目も重要と思ってまんべんなく学習するのが良いと思います。ただし「深入り厳禁」等の指示は必ず守りましょう。
◆宅建では権利関係の理解に図が欠かせません。
権利関係の説明で図を用いない宅建テキストはまずないのですが、単にA(本人)、B(代理人)、C(相手方)を人型にしてるだけのものばかり。これだとちょっとわかりにくいときがあるんですね。
本書ではフルカラーを活かし、この点をちょっと工夫してあります。
そんなときは、合格テキストの出番です!しっかりと図が描かれてあります。しかくちゃんが本人。ひし形ちゃんが代理人。まるちゃんは相手と描き分けられているんです。さんかくさんはワルです。まねして描けるようになると飛躍的に伸びると思います。#きほんの宅建士 pic.twitter.com/aiciA6gLFz
— LEC岡山本校 (@LEC_okayama) 2018年12月24日
2019年版へのツイート(現 Xのポスト)ですが、この長所は2025年版でも踏襲されています。
画像には載っていませんが、本書には緑色の△頭でガラの悪そうなサングラスをかけたイラストも登場します。これは詐欺や脅迫をする悪徳業者(悪意)や無権代理人、不法占拠者・背信的悪意者を示しています。他愛ないイラストではあるものの、こういったちょっとした工夫が理解と記憶の定着を助け、得点につながります。
◆本書のコンセプトの一つは、「重要度が低く試験であまり問われない箇所は思い切ってカット!合格に必要な内容のみ絞り込みました!」、です(本書の「はじめに」p.11より引用)。
その狙いは達成されていると思われます。
宅建初学者にできないことの一つが、「これまでの宅建本試験にほとんど出題されない項目を見極めること」です。
信頼できる資格スクールだとこれをきちんと教えてくれます。資格スクールを利用する大きなメリットは無駄の少ない学習にあります。
『2024年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』は本試験には不要な情報がきっちりカットされています。
初学者の方でも見分けられる「見極めポイント」を3つ上げます。
①本書には「民法○○条」という条番号が見当たりません(必須と言える農地法3条・4条・5条と宅建業法「34条の2書面」、「35条」、「37条」はちゃんとあります)。
宅建初学者にとって条番号は負荷のかかる情報です。重荷になりかねません。
民法○○条・借地借家法第○○条という条番号をきっちり書いているテキストもありますが、宅建本試験で正解を導くにはそこまで覚える必要はありません。
②宅建業法での見極めポイントは罰則です。
罰則について記載が並んでいても「完全に深追い厳禁です(本書の宅建業法p.151より引用)」などの注意点がないテキストはおすすめできません。
注意点なしに罰則が羅列されていると罰則全部を覚えなければいけないと思ってしまいます(管理人の宅建受験1年目がそうでした。無駄なことをしてしまいました)。
でもその必要はありません。あたかも罰則の暗記を強要するかのように書かれているテキストは避けるべきです。
③法令上の制限の見極めポイントは国土利用計画法に「注視」することです。
国土利用計画法の監視区域・注視区域・規制区域については過去10年の宅建本試験でほとんど出題されていません(※監視区域内の事前届出および2023年度試験では「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」について出題されましたが、正解肢は事後届出からの出題でしかも至極簡単でした)。したがって、国土法を丁寧に丁寧に解説しているテキストはおすすめできません。
管理人が宅建受験1年目に選んだテキストには、本試験に出ない箇所についても丁寧に記述してありました。
テキストに書いてあるならそれは勉強しておかないといけない、と思うのが受験生心理です。
しかしながら、すでに述べたとおり、宅建本試験で問われないことまで読む暇など受験生にはありません。時間は有限です。
不要な知識をインプットしないことはとても重要なのです。
『2025年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』ではその心配はありません。
他の一部のテキストと比べると内容があっさりしてるように見えるためちょっと物足りなく感じるかもしれませんが、さくさく読みこなして何度も周回し、基礎をがっちり固めましょう。
◆一問一答問題を187肢収録。
各ポイントに1〜3肢の一問一答を収録しています(※PDFダウンロードサービス付き)。権利関係84肢、宅建業法51肢、法令上の制限・税・その他52肢、合計187肢はすべて過去問ベースの一問一答です。
さらに重要論点集には基礎事項の確認のための○×・穴埋め問題173問を収録。
どちらも正解率100%になるまで繰り返しましょう。
◆本書は各コースの最初のページに『宅建士合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集』及び『宅建士合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』の該当番号が表示されています。
つまりテキストから問題集(テキスト→問題集)という方向にリンクが施されているのです。
テキスト→問題集という方向のリンクは、TACの『みんなが欲しかった!宅建士の教科書』とユーキャンの『宅建士 基本の教科書』には採用されていたものの、昨年版は分野別問題集のみで一問一答問題集へのリンクはありません。問題集とのリンクに関しては『トリセツ』が一歩優位に立ったと言えます(注:この点は2025年版他社テキストを確認した上で追記する予定です)。
※後述する『2025年版 宅建士合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集』では全ての肢についてテキストへのリンクが表示されるリニューアルが実施されています。
◆2025年版リニューアルポイントはコースの最後に「+α知識」のコラムが新設されたことです。ただしコラムが新設されたのは一部のコースのみ。見かけたら読む程度で良いです。
注1:宅建試験は最新法改正点から出題されやすいという明確な傾向があります。法改正点は宅建士として知っておかなければならないからです。
トリセツには法改正点が明記されていません。このため、本書を選んだ受験生は自分で法改正情報を入手してインプットしなければなりません。
法改正点への対応については『トリセツ』に限らずくの宅建テキストで共通しており、出版各社は法改正点をネットで提供しています(中には提供しない社もあるのでご用心を)。
『トリセツ』の法改正点情報及び統計情報はLEC Myページで提供されます。ただしLEC Myページ登録には個人情報の入力が必須です。この点が唯一のデメリットでしょうか(他の宅建テキストでは個人情報不要のものもあります)。
注2:受験生の中には「本書は内容が薄い」と判断し、よりページ数が多いテキストを買い直す方がいます・・・でもそれは悪手です。
本書は合格点レベルの論点はきっちり収録しています。まずは本書と次に紹介する一問一答をしっかりマスターすることが何より大切です。
本書と一問一答で基礎固めを終え、なおかつ条文学習に進みたい場合のみ条番号ありテキスト(『出る順宅建士 合格テキスト』がおすすめ)を使ってレベルアップを図ると良いでしょう。
なお、本書と一問一答での基礎固めを終えたら『出る順宅建士 ウォーク問過去問』(550問)で4肢択一問題の習熟にうつりましょう。※余り時間が取れない方には本書シリーズ『宅建士 合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集』(350問)がおすすめです。
◆本書のインターネット付属サービスは以下の通りです。
- 著者の友次先生による講義動画45回分
- スマホ対応一問一答PDFデータ
- 法改正情報
- 宅建NEWS(統計情報)
- 書籍訂正情報
1、2は本書QRコードもしくはURLからのアクセスとなります(詳細はカバーのそでに記載)。※2のスマホ対応一問一答PDFデータは読者アンケート特典(個人情報の入力が必須)です。サービス開始は2024年12月16日からとなっていますが、11月9日時点でダウンロードできました。
3、4はLEC Myページからとなります。
5はLEC書籍の訂正情報WEBサイトでチェックします。
かならず活用しましょう。
◆付録は分冊背表紙シールとインデックスシール。2025年版分冊背表紙シールは「基本テキスト」の部分が黄色。ここが白いのは2025年版じゃありません。要注意です。
4分冊して全部貼ってみました。
2025年版の背表紙シールです。
※シール貼るのに30分以上かかりました。注:残ったカバーと目次・用語集は残しておきましょう。
シール貼る手間をかけずにいつでもどこでもスマホで学習したい受験生はKindleのほうが良いでしょう。
<長所・短所>
- 読みやすい大きさ・種類のフォントが使われていて、テキスト・図表とも視覚の負担がかかりにくい
- 無駄を省いた内容
- 動画講義を含むインターネットサービスが特に充実
- 法改正情報・統計情報の入手にLEC Myページに登録する必要がある
宅建合格に向け、まずはこの1冊から始めましょう!
宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集
LEC『2025年版 宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』基本データです。
書名 | 2025年版 宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式 過去問題集 |
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書籍版 | |
Kindke版 | |
分冊の有無 | |
ページ数 | 宅建業法112頁 その他139頁 |
発行所 | |
発行日 | |
色 | |
付録 | |
ネット サービス |
令和6年度試験問題 解答解説ダウンロード 法改正 統計 |
著者 | |
◆『2025年版 宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』は、昨年版と同様に
- 3分冊
- 800肢
- 全800肢収録アプリ付き
です。
さらに今年度は800肢全てに『2025年版 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』の該当するコース・ポイント番号が記載。テキストとのリンクを強化しました。
◆2025年版リニューアルポイント
- 一問一答問題集の重要さを明記
- 全ての肢について、『トリセツ 基本テキスト』へのリンクを記載
◆一問一答問題集は分野別4肢択一式問題集の補助教材として各社が出版してきました。
しかしながら近年は一問一答問題集は基礎固め用教材としてテキストとともに学習することが重視される傾向が強まっています。
LECは他社に先駆けてこの傾向を先取り。
「本書の使い方」の昨年版は「本書は「宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト」に準拠した問題集です。テキストと同様に、図表やイラストで分かりやすく説明することを心がけました。」でした。
一方、2025年版では「本書は「宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト」に準拠した問題集です。知識の確認にピッタリなのは試験と同じ四肢択一形式ではなく、一問一答形式です。一問一答に取り組むことで、覚える必要のない知識に惑わされたり、消去法で考えてしまうことなく、知識の確認ができます。」と大幅加筆変更。
一問一答問題集の重要さを明記する方針に切り替わりました。
当サイトもこの方針に賛成します。
『宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト』を選択した受験生は本書『宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』とセットで学習し、基礎をしっかり固めることをおすすめします。
◆収録問題数は800問(800肢)。
800問の内訳は昨年版と共通です。
- 権利関係→266問
- 宅建業法→232問
- 法令上の制限→181問
- 税・その他→121問
◆問題には出題頻度別に★★★〜★が付されています。
★★★は「出題頻度が高い問題」、★★は「出題頻度がそこそこ高い合否を分ける問題」、★は「出題頻度が低い問題」(「本書の使い方」より)です。
800問(肢)のうち★★★が92.5%(740問)、★★が5.6%(45問)、★が1.9%(15問)。
★★★の収録問題数が1問減ったものの、昨年版と変わらず出題頻度の高い問題がほとんどを占めている一問一答問題集となっています。初学者向きと言えます。
※昨年版は★★★741問、★★44問、★15問でした。
◆昨年版のリニューアルに引き続き3分冊となっています。
分冊化に伴い、「分冊背表紙シール」が付録に付いているのも昨年と同じ。
◆全800肢を収録したアプリが付属するのも昨年と同じです。
◆本書は、見開きの左ページに「問題」が、右ページに「解答・解説」が記載されています。
解答・解説には「一言解説」が付されています。「一言解説」は「問題を解く上でのポイント」です。問題を解いたら必ず目を通しておきましょう。
◆赤シートには対応していません。
付録の「解答かくしシート」を右ページにかぶせて左ページの問題を解いていきましょう。
◆一問一答集の中には問題と解説が文章のみで書かれているものが多いのですが、本書は受験生の理解を助ける図表をしっかり記載しています。
次の図は見開き左側の出題ページ。
こちらが解答解説ページです。
とりわけ権利関係は多くの受験生が苦手です。一問一答問題集は学習初期の基礎固めに用いるのですから図の補助があると理解の助けにとても役立ちます。
◆問題番号の下に3回分のチェック欄があります(2つ前の図を参照)。
3回といわず、6回、7回と周回して正解率100%になるまで繰り返しましょう。
◆本書はA5版。『トリセツ』の基本テキスト及び分野別過去問題集と同じ大きさ(A5版)です。
他社が出版している一問一答問題集の中にはA5より小さなサイズのため携行性に優れているものがあります。
一方、本書はそれらに比べて大きいです。分冊できるとはいえ、携行性については他社の小さいサイズの一問一答問題集のほうが良いものもあります。
この点を補うのが本書特典のアプリです。
※アプリの利用方法とアクティベーション方法は本書を購入し、カバーのそで及び「アプリの利用方法」で確認してください。
◆実際にアプリをダウンロード→アクティベーション→ユーザー登録して使ってみました(注:画像は一昨年版のアプリ画面です)。
びっくりしたのはスマホ画面に手書きできることです。
以下は管理人のiPhone8 Plus画面のスクリーンショットです。
画面右上のペンマークが赤の書き込みです。iPhone画面に直接指で書き込めます。
ペンマークをタップすると消しゴムアイコンが現れ、線・文字・図を消せます。
とてもシンプルなペン機能ですが、解答時にポイントとなる箇所をマークできるだけでも学習効果がぐっと上がります。
1セクションを解き終えると正解率・理解度・誤り理由・解答時間の一覧が表示されます。
※スクリーンショット撮影のため、解答は全て○を選択してすぐ次の問題に移行しました。
間違えた問題には解説が表示されます。理解度と間違えた理由についても選択が表示されて記録できます。
正解した問題は理解度のみ表示され、こちらも選択して記録できます。理解度が完璧になるまで習熟しましょう。
◆一問一答問題集は消去法によらない正しい知識を習得できることが大きなメリット。
ただ単にその肢の○×を覚えるだけでは何の意味もありません。
「問題を解くときは、かならず根拠を明らかにしながら正誤判定できるようにすることを常に実行しましょう。
根拠を明確にできないまま漫然と正解不正解を「当てる」のではなく、わからない問題は解答・解説及びテキストに戻って理解してから再度問題を解き、根拠を明確にできるまで繰り返し解く癖を付けてください。それが合格への近道です。がんばりましょう!
宅建士 合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集
LEC『2025年版 きほんの宅建士 厳選分野別過去問題集』基本データです。
書名 | 2025年版 宅建士 合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集 |
---|---|
書籍版 | |
Kindke版 | |
分冊 | |
ページ数 | 宅建業法231頁 法令上の制限・税・ その他247頁 |
発行所 | |
発行日 | |
色 | |
付録 | |
ネット サービス |
アプリ 令和6年度試験問題 解答解説ダウンロード 法改正 |
著者名 | |
◆『2025年版 宅建士 合格のトリセツ 厳選分野別過去問題集』はA5サイズ。権利関係、宅建業法、法令上の制限・税・その他の3分冊です。
◆付録に「分冊背表紙シール」と解答めかくしシートが付いてます。※昨年版付録のチェックシート(100問×3枚)は廃止。
◆宅建問題集の中では読みやすいフォントを用いてます。小さな字はほとんどなく、必要に応じて図も掲載されています。初学者がとっつきやすい問題集と言えるでしょう。
◆2025年版リニューアルポイント
- 全ての肢に『トリセツ 基本テキスト』へのリンクを記載
- 見開き左ページにあったテキストへのリンクが右ページに移動
- 解説文の書き直しと増量
- 解説文に「一言解説」を新設
- 難しい肢に「難問マーク」を新設
- 従来の300問を最新の試験傾向に沿って入れ替え
- 50問を追加、全350問に増量
◆『トリセツ 基本テキスト』へのリンクは、昨年までは「問○○」について『トリセツ 基本テキスト』の該当する編・コース番号が記載されていただけでした。
2025年版では全ての肢について該当するコース・ポイント番号が記載されています。
この新施策によって基本テキストの該当位置を探すのが格段に楽になりました。
◆基本テキストへのリンクが左ページから右ページに移動したことによって、問題を解くことにより集中しやすくなりました。
見開き左ページには問題文4肢が掲載されています。
左ページは問題を解くことに集中しなければならないスペースですので、集中を妨げる要素は極力排除すべき場所です。
本書の「はじめに」には書かれていませんし、受験生もあまり意識しないことかもしれませんが、問題演習に集中しやすい誌面を受験生に提供するよう、余計な情報を掲載しないことはとても大切です。
◆昨年までの本書は解説が淡泊な傾向がありました。その弱点を、解説文そのものをよりわかりやすく全面刷新するとともに、各選択肢について"「問題を解く上でのポイント」が一目でわかるように「一言解説」(「本書の使い方」p.7より)"を記載することで強化。
解説がレベルアップしました。
◆「難問マーク」について。
宅建試験では正答率が著しく低い選択肢も出題されます。この難しい問題は「捨て肢」と呼ばれていて、本試験で正答できなくても合否に関わりません。
もちろん、難問マークありの肢も過去に出題されたものですのできっちり解けるようになることは言うまでもありませんが、難問マークにこだわってあれこれ調べて学習時間を削ったり、そこで止まって次の肢・問に進めなかったりすることは厳禁です。注意しましょう。
◆昨年までは収録問題の出題年がけっこう古めだったため、近年の難化傾向にある問題に対応しにくいとの批判がありました。
この批判に応えるべく「最新の試験傾向に沿って(「はじめに」p.2より)」問題を入れ替えたとのことです。
◆分野別4肢択一形式過去問題集は300問程度のものを各社が出版しています。
ただ、300問だと演習量が少ないため、当サイトでは500問+最新年度本試験問題50問を収録している『出る順宅建士 ウォーク問過去問題集』をおすすめしてきました。
ところが本書2025年版では従来の300問に50問を追加して350問に増量。さらにダウンロードサービスの最新年度問題50問を加えて合計400問(1,600肢)体制にリニューアル。
『宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集』収録800肢を加えると2,400肢となり、『ウォーク問』2,200肢に匹敵する十分な質量を実現しました。
さらに『トリセツ 基本テキスト』収録187肢を加えると2,587肢になる上、重要論点集にも基礎事項○×・穴埋め問題173問を収録。
まずは『トリセツ』テキスト+一問一答で基礎をがっちり固め、次に本書で過去問を徹底して習熟すると良いでしょう。
◆収録350問の内訳です。
- 権利関係→115問
- 宅建業法→115問
- 法令上の制限→64問
- 税・その他→56問
権利関係15問、宅建業法15問、法令上の制限10問、税・その他10問が追加されました。
◆問題の難易度はA〜Cの3段階です。
- Aランク→「すべての選択肢について復習してほしい問題」
- Bランク・Cランク→「難しい選択肢はあるけれど正解までたどりついてほしい問題」
◆本書の特長は問題の95.4%をAランク問題が占めていることです。
- 権利関係→Aランク問題106問、Bランク問題8問、Cランク問題1問
- 宅建業法→Aランク問題113問、Bランク問題2問、Cランク問題0問
- 法令上の制限→Aランク問題61問、Bランク問題2問、Cランク問題1問
- 税・その他→Aランク問題54問、Bランク問題2問、Cランク問題0問
350問中、Aランク問題が334問(334÷350=0.954)、95.4%を占めています。
昨年版はAランク問題が89.3%だったので、2025年版はAランク問題に特化した構成となりました。
これにはLEC編集部の「宅建士試験は近年、「難化している」と言われます。それは事実だと思います。しかし、本試験合格を目指すためには、必ずしも難問に対応しなければならないというわけではなく、基本的な問題を落とさないことこそが大事なのです。(「はじめに」p.3より)」という考え方が反映された結果と思われます。
直近10回の宅建試験は、受験者正解率80%以上の「易問」と受験者正解率60〜80%の「標準問」を確実に取れば合格できました。というのは易問+標準問が50問中37問ほど出題されるからです。
易問と標準問は基本的な問題です。
つまりLEC編集部の言う「本試験合格を目指すためには、基本的な問題を落とさないことこそが大事」なのはデータが裏付けているのです。
本書は収録問題のほとんどが「すべての選択肢について復習してほしい」問題ばかりとなっています(難問マークは深入り厳禁ですが復習はきっちりしておきましょう)。
少なくとも本書のAランク問題については「すべての選択肢について」根拠を明らかにしながら正誤判定できるよう、何度も繰り返し学習しましょう。個数問題・組み合わせ問題への対応にもつながります。
◆本書の問題文ページの下には5回分のチェック欄があります(昨年は3回分でした)。
できれば5回と言わず、6回、7回と繰り返しましょう。
◆本書のインターネット付属サービスは以下の通りです。
- 著者の友次先生による無料解説動画30回分
- 令和6年度試験問題ダウンロード
- スマホ対応全問アプリ
- 法改正情報
- 宅建NEWS(統計情報)
- 書籍訂正情報
1、2の購入者特典は本書QRコードもしくはURLからのアクセスとなります(詳細はカバーのそでに記載)。
3は本書の「アプリの使用法」を参照します。
4、5はLEC Myページからとなります。
6はLEC書籍の訂正情報WEBサイトでチェックします。
かならず活用しましょう。
◆Kindle版があります。問題集に書き込みながら学習したい方は紙書籍版必須ですが、スマホ・タブレットでいつでも問題を解けるKindle版も活用するとより良いでしょう。必要に応じて適宜選択してください。
◆訂正情報は必ず定期的にチェックしてください(書籍・誤植訂正情報 - 宅建士|LEC東京リーガルマインド)。法改正情報は2024年8月下旬公開予定です。時期がきたら統計情報と合わせてかならず入手しましょう。
■当サイトでおすすめする市販宅建テキストのランキングについては宅建独学テキストおすすめ2025ランキング(初学者・既学者別) をご参照ください!