2021年7月21日更新
『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版)』が到着しました。独学者・初学者に合ったテキスト・過去問題集選びの参考になれば幸いです。
2021年度賃貸不動産経営管理士試験合格を目指し、がんばりましょう。
『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版)』 基本データ
『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版)』基本データです。
書名 | 賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版) |
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◆総ページ数が大幅にアップ。2020年版の347ページから409ページに増量。過去6年分の出題から必読問題を精選収録しています。
◆過去6年分の問題がすべて収録されていないのは、「賃貸住宅の管理業務の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)」が施行されたためです。これまで出題されていた「賃貸住宅管理業者登録制度」からの出題が不成立となったため、収録する意味がなくなりました(ただし、他社の問題集には掲載しているものがあるので、各社によって編集方針はまちまちです)。
『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版)』 詳細レビュー
では『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版)』の詳細レビューにうつります。
◆本書には賃貸不動産経営管理士試験平成27年度〜令和2年度過去問のうち、合計168問が出題分野毎に収録されています。
◆見開き2ページを使い、左ページに出題文、右ページに解答・解説を記載しています。
◆全体的に読みやすくデザインされています。小さすぎるフォントもありません。
◆168問について出題頻度がS・A・B・Cの4ランクで示されています。
ランクの分け方は以下となっています。
S:毎年出題
A:過去4〜5回出題
B:過去2〜3回出題
C:過去1回出題
◆過去問の重要度(頻度別)ランク分けは受験生にとってとても大切な情報です。
なぜなら、どの出題分野が重要なのかがわからないままだと漫然と学習することになるからです。
どこが重要箇所なのかわからない典型的なテキストが実は公式テキスト(令和3年版)。
賃貸不動産経営管理士試験の90%以上は約1,000ページもある公式テキストから出題されます(賃貸不動産経営管理士試験:公式テキストからの出題率(平成29年度))。
しかしながら、公式テキストには出題頻度に関する情報が一切ありません。このため、公式テキストでの学習は賃貸不動産経営管理士試験対策として王道であるにもかかわらず非効率的と言わざるを得ません。
この点をカバーするのが本書『賃貸不動産経営管理士過去問題集(2021年度版)』と『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト(2022年度版)』(2021年版の詳細レビューはこちら)です。本書を選んだ方は基本テキストとセットで学習することをおすすめします。
◆重要度ランクがない問題が24問あります。これらは、今年初出題となる賃貸住宅管理業法からの想定問題となっています。要点もしっかりまとまっていますので、必ず繰り返し解いておきましょう。
今年は賃貸住宅管理業法に対応できる受験生とそうでない受験生とで合否が大きく別れるでしょう。賃貸住宅管理業法に対応している問題集・テキストで学習してください。
◆令和2年度賃貸不動産経営管理士試験の合格率は29.8%でした。平成30年度までは合格率50%以上だっただけに正直言ってさほど難しい試験ではありませんでした。難易度も宅建試験ほどではありません(賃貸不動産経営管理士試験の難易度【試験問題の比較・分析から】)。
◆しかしながら令和2年度試験での合格率がぐっと絞られてしまった以上、早いうちから対策しないと合格できるかわからない試験になってしまいました。
ちなみに令和2年度賃貸不動産経営管理士試験の合格に必要な得点率は68%(34/50)。
50問の中でミスが許されるのはせいぜい15問程度しかありませんでした。この傾向は今年度も引き継がれると思った方が良いでしょう。頻出分野の問題は絶対落としてはいけません。
過去問を解くときは単にその問の正解を当てるだけではなく、各肢すべてについてきっちりおさえ、基本テキストで理解し、知識を整理しましょう。
注:昨年度版と違って基本テキストの該当箇所が示されなくなってしまっています。来年度版での改善を強く望みます。
※【2019年版についての言及です】肝心の各問・肢への説明ですが、本書のほうが『みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の過去問題集』よりもしっかりしています。
気になる方は本書のpp.32-33と『みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の過去問題集』pp.42-43を見比べると良いでしょう。
◆2019年版のレビューに「本書の欠点は目次がないことです。○○年問○○を探すのに、いちいち該当分野のページをぱらぱらめくる手間がかかります。来年版での改善を望みます。」と書いたのですが、2020年版から目次がつきました。
ただし試験範囲各分野についてのページしか記載されていないため、○○年○○問という探し方はできません。競合他社の問題集にはすでに記載されているものがあります。来年度版では目次のさらなる改善を望みます。
◆正誤表のURLが記載されています。購入したら必ず定期的にチェックしましょう。
- 出題ランクがきちんと示されている
- 説明がしっかりしている
- ○○年問○○を探すのに手間がかかる
テキストは本書の姉妹本である『賃貸不動産経営管理士 基本テキスト 2021年度版』をおすすめします。説明が丁寧だからです。
2021年版おすすめテキスト・問題集についてはこちらの記事をご参照ください。
賃貸不動産経営管理士試験2021:おすすめテキスト・問題集【購入・詳細レビュー】